猫は気ままな生き物だ



気の向くまま散歩へ行き

気の向くまま昼寝をして

気の向くまま飯を探し喰らい

気の向くまま己の誇りを護り

気の向くまま死に場所を探し

気の向くまま生涯を終える




そんな猫を自分は好きだったし


生まれ変わるなら猫とかいいかも



なぁんて事を思っていた




思っていたさ




だがな…



一つだけ言っておく



「フシャーッ!!!!!」




※注意※
言語が正しく伝達出来ないので日本語に翻訳します



【意訳】

『何で!今!!
猫になってんだよッ!!?
確かになってもいいかも?
なんて思ったけどさッ!
【来世!】での話だろうがッ!!!
意味不明なんだよッ!!
世界を渡って気付いたら…ニャ〜ン♪
何のギャグだ!?
ざッけんなぁぁぁぁぁぁあぁッ!!!!!!!!』



【意訳終了】




非常に珍しいまるで染めたかのような
紅い癖毛の猫は塀の上で

空を見上げて威嚇する






また世界の危機に呼ばれたのだろう?


それはいい


面倒だが……ぼちぼち頑張るさ



だがな、何故にぬこなんだ?


意味が解らん


Oversシステムの仕業か?


確かに前の世界の戦いで魔力を使い果たしていた

終わった途端に飛ばされた訳だから余裕など何処にも無い


だから魔力をセーブする意味でも
姿を変え
消耗を避けるのもなんとなく理解できる



システムが気を使ってくれたのかもしれない


それだけ、自己を保つのが難しい程に衰弱してたから



だが



何故に

ぬこなんだ?


別に【人間】のチビの状態でもいいじゃんッ!!?



猫をチョイスした意味が解らんッ!!


そのせいで此処最近な!!
女子高生から貰った菓子パンとか!!
公園の爺さんに貰った食パンの耳&煮干しか食ってねぇんだよッ!!!!



解るか!?あの辛さが!!?


二週間殆どの食料が!
地べたに落とされたモノだぞッ!!?



「んにゃぁぁぁ〜……」



【意訳】

『人間なんて辞めてやるって、いつか調子こいて言ったけどさぁ〜。
最低限、なんつ〜か護りたいラインってあるじゃん?
尊厳?ってやつ?
それまで奪うなんてあんまりなんじゃねぇ〜のぉ〜』(泣)



【意訳終了】



猫は悲しいような情けない泣き声をあげて塀の上にへたりこむ






まぁ、今の境遇を嘆いてもどうにもならんし


馬鹿、改め猫は塀から飛び降りる


今日も今日とて餌を貰いにいかねば……




そう思って何処に行こうか考える


女子高は……菓子パンとか貰えるけど、触られるのウザいし


無難に公園で爺さん辺りからたかろうか……ん?




猫の周囲に影が出来る


嫌な視線を感じる



そう、これは子供の視線だ


基本、野良の猫が嫌がる存在


古来より最大の難敵


子供




猫はおそるおそる振り返る




そこには一人の少女

年は小学校低学年か?


栗色の髪を頭の両端で括っている




その少女は好機の目で

あ〜あれだ、キラキラした目で此方を見ている


まぁ、こんな真っ紅な猫などいないだろうし解らないでもないが



そのキラキラした瞳&指し伸ばした手はなんだ?


む、に!にじり寄ってくるな!!?



猫は後ずさりする



即座に塀の上に戻り迂回路を探す


なんて事は無い


数多の戦場を生き抜いた自分にとって

このような子供に遅れを取る
理由など何処にもない



そうして猫は思考どおりに動こうとして



ペタン



猫はアスファルトにへたりこむ



驚愕する猫



四肢に全く力が入らない



何故だ!?
まさか昨日見知らぬ主婦に何故か奇跡的に貰ったサンマか!!?

確かに
アレはちょっと…変な匂いがしたが…ちゃんと火は通って…




!!?



腹部に鈍痛



まさか


その、まさか、なのか?


激痛に視界が揺らぐ

魔力は殆ど溜まってないが故に

痛覚の遮断も間々成らない



ああ〜お花畑が




ゆがむ視界


その中に慌てふためく少女の姿










というのがリリカルなのはの冒頭になります


猫ですね


ヤバ気なサンマ食って死にかけてますね

皆さんも魚介関係には気をつけて下さい

マジで洒落になりません



馬鹿は猫でスタートです

予定では

第一部で10話
第二部で10話
第三部で10話

の区切りでいこうかと考えています

一つのブックにつき30話までなんで調度いいかな〜と思った次第です



最初期馬鹿のポジションは高町家の飼い猫

(但し、実質5分程度。
家で飼う方針で決定した際に
♂である馬鹿が勝手に子供を作らないように去勢するとの話題がなのはの親から出て全力逃亡)


半野良猫(飯は高町家持ち)状態で、なのはやユーノのロストロギア探しを手伝う事に


第一期では九割以上の出番が猫の状態

『A's』辺りから元の姿での登場が多くなる予定


第一期終盤辺りから
…自分は人間である事を素で忘れたりと猫化の弊害が見受けられたり(どうでもいい



その他情報(各キャラの馬鹿への感想・馬鹿用の魔法の杖などの情報は後日追加する予定)



ちなみに誰寄りとかは深く考えてはいません

というか第一期、第二期辺りでそういうのは馬鹿ロリコン疑惑が浮上するので(笑)
既にシスコンのレッテルを貼られていますしね〜シグナムとか辺りならあるいは…(遠い目)



・風壬のデバイス

〜名称〜
 
criminal
クリミナム

意味は咎人


〜種別〜
ベルカ式カートリッジシステム搭載型インテリジェントデバイス

基本的にマスターに従順である筈のデバイスだが……非常に高圧的

主であり造物主である風壬を敬っている様子は殆ど無い

音声はレイジングハートと同様で女性

言語は何故かドイツ語

馬鹿本人は言葉が聞き取りにくいので日本語に変換したがっているがデバイスがドイツ語の方がカッコイイからという理由で拒否されている


形状は無骨な紅と黒鉄の大剣

持ち主である馬鹿が異常な能力の持ち主なため威力は相当高い

ただ、威力が高過ぎる為に大概の戦闘は風壬の移行からデバイス抜きで行なう


少なくとも対人用のレベルでは無く

攻城用兵器といっても差し支えの無いレベル


造物主本人の風壬が

「こんな出力をだすつもりなかったんだけどなぁ…」(汗)

と、言わしめる程


携行時は紅玉をあしらったチョーカー


風壬がデバイスを持つのはA’sから



・風壬の立ち位置

立ち位置としては、なのは達の保護者

風壬自身、なのは達と同世代の妹が居たという事もあり

無意識のうちに、表面上はウザがってはいるが
あれやこれやと世話をやく傾向にある
(極稀に死んだ妹の奏と背格好が近いなのは達が傷つく事でキレたりも……)


魔術師としても剣士としても(性格はともかくとして)

ありとあらゆる面で秀でており
本来は凄まじく敬われる立場なのだろうが……

の、だが…

初期は猫から姿を変えることができなかったせいもあり

扱いは可愛らしいペットとそう変わらなかったりする



STRIKERSにおいては

6課のマスコット…
一応はなのはの使い魔で通っている(従来の仲間&極一部の人間は風壬の本来の姿を知っている)
つまり未だに猫の姿のままである


一応は本来の姿に戻るだけの魔力は蓄えてはいるものの

6課の設立に伴い、能力制限に一番ひっかかるのはこの馬鹿のため猫のを維持している


というのが、マジメな理由で実際は猫で居た期間が長かったため

猫の暮らしも悪くないかも

と、思い始めている節がある


役職はなのはの使い魔であるが

実質は6課の緊急用のリザーバー


新人達の訓練メニュー作成、及びメンタルケア担当
(風壬本人はこの辺りからガンパレの瀬戸口の苦労が身に染み出してきた)


中でも、ヴィヴィオあたりの世話には相当悩ませられる事となる


なのは、フェイト共々…無駄に懐かれる事になる

猫の姿の時は尻尾を掴まれる、耳に噛み付かれるなど散々な目にあっている

育児ってこんな過酷なのか……いや、無理、子育てとか無理

などと、涙目な反面、育児対象には父親と認定されている節がある


呼称としては「ふみパパ」


だんだん、それもまんざではなくなっていき最終的には…
手料理、手作りお菓子(全長3Mのケーキとか)、手編みのセーター、手作りの人形…

などを手掛けまくるスーパーパパタイムを発揮する
凄まじい子煩悩になるのだが…

なのはママ、フェイトママなどの他の者の呼称と合わさって…
一見しただけの人には相当スキャンダラスな誤解を招く事となる

パパ?ママ×2?(脂汗)



見所としては…

攫われた愛娘

六課壊滅

ギンガ拉致

六課メンバーの多数が重傷


という事態を知った風壬の動き、でしょうか



恐らくは、理性を残したキレっぷりでは過去最大の怒りっぷりが発現されるでしょう


大切な人

大切な場所

大切な時間


その三つを馬鹿から無理やり奪うとどうなるか…きっと大変なことに…(汗)

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