夢小説 短編

□私の友達か曖昧なやつが死にました
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ーーーーーだが、それでも女は笑っていた。

笑いながら机をもとに戻し、笑いながら黒板を消し、笑いながらごみを捨て、笑いながら悪口を聞き流した。そして、笑いながら私に話しかけるのである。正直気味が悪いくらいに。


どうしてそこまで私に構うのか分からない。

皆同様存在をなかったことにすれば、こんな目に遭うこともないだろうに。








ーーーーー気付くと、私は女と言葉を交わすようになった。

挨拶をされれば挨拶を返し、問いかけられれば答える。女が話しかけることがほとんどだったが、会話にはなっていた。

正直、女と接するようになってから学校が楽しく、笑うようにもなった。しばらく使わなかった顔の筋肉が、女によって解されていった。

転校から二ヶ月経つ頃には、家が近いということで共に帰るようになった。

三ヶ月経つ頃には、休日に遊びにいくようになった。

四ヶ月経つ頃には互いの家に呼ぶようになった。

親元を離れて以来、楽しいと思ったのはこれがはじめてだった。女は本当によく笑い、私も自然に笑っていた。

幸せな、時間だった。
























それなのに、女は五ヶ月目、首をつって死んだ。






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