小説

□【ハロウィン企画】美味しく…【赤黒】
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黒子の体に腕を回し、首筋に顔を埋めて甘える赤司
すると、黒子から甘いお菓子のような香りがふわりと香った

「テツヤ、お菓子みたいだね?食べてしまいたいくらい、甘い香り…」

そんな冗談をいいながら、首筋にキスを落とす
舌を這わせ、嫌らしい水音をたてながら、キスマークおをつくる

「赤司くん…そんなところにつけたら…」
「いいじゃないか。明日は練習もないしよ休みだよ?」
「そうですけど…」

キスマークをつけられた部分を指で触れる
少し唾液で湿っていて、肌が熱い

「本当に、食べたいくらい可愛いね」
「僕はお菓子じゃないですよ?」

もう一度キスを落とそうとする赤司の顔をくいっと自分の方に向け、唇を重ねる

「…ところでテツヤ、"trick or treat "って知っているかい?」

「まぁ…アメリカのハロウィンですね。その日に他の家を回って、その言葉を言うと、お菓子がもらえるという…」
「そうだね」
「紫原くんが喜びそうなイベントですね」

クスクスと、紫原の顔を浮かべながら可愛らしいな、という思いがよぎる

「その意味も…もちろん知っているよね?」
「はい…それがなにか…」

耳元で囁かれる
顔にかかる吐息がくすぐったい

「じゃぁ…イタズラしてもいい?」
「ひぁっ!」

耳を舌で舐められ、そのあとに犬歯を突き立てられ、甘噛みされたことに驚き、思わず裏返った声が出てしまった

「………赤司くん。ルールは守ってください…」
「だって、お菓子をもらえなければイタズラしなければいけないんだよ?…テツヤはお菓子なんて持ち込んでるの?」

確信犯だ…
黒子はそう思った

「それに、僕は敦が持っているようなお菓子なんかじゃ満足しないけどね。…僕に捧げるお菓子なら、テツヤ以外は認めないよ?」
「僕は食べ物じゃないんですが…」

赤司くんはわがままだ
とても分かりにくいくらい
でも、そんなところが好きで堪らない…
黒子は改めてそう思った

「………いいですよ。でも………」

黒子は赤司の腕にてを回し、再び自分から唇を重ねる会わせる

「優しくしてくださいね?」

上目使いで赤司を見つめ、頬を紅色に染めている
黒子からの不意打ちの表情
予想外の言葉

それに赤司も頬を赤らめ、瞳孔を見開く

「いいよ、優しくしてあげる。甘い甘い………お菓子みたいにね…」

今度は赤司から唇を重ね、深いキスをする
お菓子よりも、砂糖よりも、甘い時間────………

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