MAIn。
□やめなさい
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まず、場所が場所だよね。
やめなさい
今日は撮影があって、メンバーみんな一緒の車で移動していた。
いつもだったらカイの隣なんだけど今日はせふんが寝坊して、その世話をしていたからせふんの隣。
カイはなんてことないって顔してたから別にいいか、なんて思う。
「すほひょん、僕お腹空いた〜」
せふんは寝坊したから朝ごはんを食べてない。
成長期のせふんからしたらお腹がすくのは当たり前だった。
「もう少しでつくから、ついたら近くでなんか買ってあげるから我慢してね」
「じゃあ僕寝ます。」
「わかった、ごめんね」
せふんはすこし悲しそうにしてから僕の膝の上で眠った。
まさか膝の上で寝られるなんて思ってもみなくて、びっくりしたけど、まぁ仕方ないかな、と思いカイの方をちらっと見た。
寝てるフリしてるのがバレバレで可愛い。
そのあと移動中も何度も視線を感じて、ひやひやしたけど不機嫌そうなカイがたまらなく可愛かったからあえて行動を起こさなかった。
「カイ?寝てる?」
「なんですかすほひょん。寝てました。」
声のトーンが不機嫌。
「もう少しでつくから起きてね。」
寝てなかったことなんて分かり切ってるけど。
「じゃあせふんも起こしてください。」
「さっき起こしたんだけど、まだ眠いっていうからみんなよりすこし遅れて行くよ。」
カイは口をもごもごさせながら窓の外へ目をやる。
「カイ?」
「わかりました。」
カイ可愛いなぁ
言ったら怒られそうだなぁ
なんて考えてたらスタジオへついてしまった。