頂戴品

□a hare
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「あれ、たいちょー?」

任務が終わったので報告を済ませアイツの部屋を開ける。

「その声はヨザックか?」

アイツ、コンラートはあろうことかベッドの下からもそりと現れた。坊っちゃんもだが、コンラートもあるイミ神出鬼没でどこにいるのかたまにわからない。

「ちょっ、アンタどっから出てきてんだよ」

「あぁ、ベッドの下にコレが落っこっちゃってな」

苦笑いしながら言って差し出されたのはコンラートの髪をだいぶ濃くしたような茶色の変な物体だ。

「それ、大事なものなのか?」

思わず聞けば目を細め短く「あぁ」と返されちまった。


こんな顔するのは初めてじゃない。何処か遠く、俺の知らない所へと想いがふけっている時に見せる顔だ。


―あぁ、遠いい





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