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「・・実は今、僕は
恋をしているんです。」

「・・!」


貴方に元気がない事を見事に見抜かれ、

相談に乗ってやると微笑み
頭を撫でられた。


そんなこんなで今僕はここに居る


そう、
こんな真夜中に九番隊隊舎にいるのだ。







-心動-







「あはは、そうだったのか、
恋の悩みかぁ〜吉良がなぁ〜」

「・・なんですか?」

ニヤニヤして言う貴方に
ムッとして僕はつい、睨んでしまった


「あはは、まぁそう睨むなって」

「す、すみません。つい;」

「・・ぃゃー
何か嬉しくてさ。そんな風に
明るい悩みで良かった。」

「・・え?」

「ぃゃ、お前がしんどそうな顔してたから
身体の調子が悪いとか病気になったとか
そういう悩みだと思ってた。

けど、そうじゃなくて良かった」




「・・・っ!」

「・・まぁ、
恋の悩みなら俺がアドバイスしてやるよw」

「・・いいですよ。
自分でなんとかします。」

「んだよ〜
つれねーな。せっかく俺が相談に乗ってやる
って言ってんのによ〜」

「・・結構です。
それより自分の方はどうなんですか?」

「・・ん、何の事?」

「・・・乱菊、さんとは・・」

名を口にした途端
心臓がキューッと締め付けられる


罪な人だ。

好きな人の好きな人の名を
口にさせるなんて・・

「・・ぃゃ、それ、
いつの話だよ?w
とっくの昔に終わってるっつーの」


「・・へ?」

「俺なんかが入るとこなんてねーよ
乱菊さんは、今でもずっと一途に
市丸隊長のことを・・」

笑ってごまかそうとする貴方は
瞳が少し濡れている

「・・諦めるって事ですか?」

「・・ぁあ、
叶わない恋ってやつかw」

「・・・」
「どうしたん・・・吉良?;」

気付けば僕は
貴方を強く抱きしめていた



「ははは、
慰めてくれるってか?
ありがとーな」


「・・・はぃ。」

よくある話ですよね。

恋の敗者同士が
くっついちゃうって話。

僕は最初から貴方一人ですが、

恋に敗れた貴方を一生愛します。

そして、





「檜佐木さん・・
そろそろ僕の所に来てください。」



僕が、貴方の居場所に
なってあげます。








end.


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