虹色の世界

□異世界からの旅人*
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ある街があった。

そこは様々なものが入り混じった場所。
“旅人(タビト)”や“迷子(メーコ)”、“転生(テーゼ)”といわれる人間たちがよく落ちてくる街。そういった人間たちのことを総称して“落人(ラクト)”と呼ぶ。

ラクトは基本的に家はない。異なる世界からの落ち人であるのだから当り前ではある。彼らが落ちて来る場所に一貫性はない。なので、突然この街のどこかに現れる。
そのためここがどこだかわからないまま彷徨うことがある。誰の手も借りないでいるとそうなってしまうことか多いことは確かである。

しかし、そうならないために昔からラクトたちにおける法律がある。ラクトは昔からこの街に落ちて来る。なぜか?と聞かれてもわからなことが多い。ある人が言うにはこの街には特別な磁場がありその磁場の影響で空間が捩れ異世界と繋がりやすいのではと考えている人や、またある人はこの世界とあちらの世界が近づきすぎてしまうせいではないかと考えている人もいる。
あちらの世界からラクトは来るがこちらからはラクトの中でもタビトとメーコのみが越えられる。

法律の中にラクトはもちろんのことだが、困っている人を見かけたら助けよう。というものがある。
法律で決まっているということもあるが、もともと仲間意識の強い街なので困っている人がいるとついつい助けてしまうらしい。
そのために困っている人に無償で手助けをする住人が多い。些細なことでも丁寧に教えてくれる。

“旅人タビト”と“迷子メーコ”の違いは「自らの意志で来たか、来なかったか」でしかない。
違いの見分けは本人に話を聞くこと以外はあまりわからない。
なので、誰も気が付かないうちに紛れ込んでいることも多い。
実際に会っても気づかないので、見落としがちになる。

“転生テーゼ”は上二つとは違い、自分のいるべき場所に戻ることができない状態のことである。
それは、その場所で死んだというケースが多い。例外もあるが大体はそんな理由である。

大体のテーゼは落ちて来るときの姿は死んだときの年齢だったり、若返っていたり、自分が幸せだったときの年齢だったりと様々である。


それとラクトは一人で落ちて来ることもあるし、多数で落ちて来ることもある。
(テーゼの場合は一人で死んだか、同時間に纏まって死んでしまった場合もある。戦争とか)

あちらの世界で死んだ人間が全てこちらにあちてくるというわけではない。なので、テーゼはどんな条件の人間が落ちてくるのかは分からない。

彼らを見つけたとき(特にメーコとテーゼ)は報告と専門機関への案内が義務づけられている。報告内容は、「分類(メーコ,テーゼ,タビト)」「(男女それぞれの)人数」「年齢」などを言う。専門機関に行くともっと詳細なことを記入する項目がある。(「身体情報」や「能力的なもの」など)

そこからさらに上に連絡が行き、それぞれの担当(メーコ,テーゼ,タビト)の人間のところに連絡がいく。
担当から民間の中で面倒を見られるところの責任者(家主とか)に連絡がいく。責任者には条件を提示できる。(○歳以下であること。男だけ。女だけ。のように)
担当はその条件になるべく沿うようにして連絡する。

引き受けてもいいというところは、事前に審査があり、それをクリアすると登録が認められる。

その後に担当がラクトたちに説明を行い、身分証となる腕輪(ブレスレット)を渡してお世話になる責任者と引き合わせる。

というのが、ラクトたちの処置?になる。


この話は異世界(この場合は、漫画やアニメ、小説の世界)から来た人たちを受け入れている街で暮らしている人たち(主に少女たち)のお話である。
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