05/20の日記
23:10
何気につぼです
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エンキドゥくんめっちゃ可愛い。やばい、かなりつぼった。ガチムチで思いっきりワイルド肉食系なのに、言葉は片言でしかも純粋とか…嗚呼、ほんと大好き。
というわけで、エンキドゥくんと勝手にランデブーなお話を書きます(←どんな流れだ)解放者ちゃんに懐きはじめたくらいのエンキドゥくん、みたいな。
相変わらず迷走するでしょうが、それは仕様ということで。
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─…
「エンキドゥーどこー?」
バビロニアの魔塔の階段を昇りながら、解放者は己の守護神の名を呼んだ。その声が塔にこだまして消えていく。しかし、エンキドゥの返事はない。
「どこ行ったんだろ…」
今日は朝から冒険をするから、朝日が昇ったらギルガメッシュの研究室の前に来ること。
解放者はたしかにエンキドゥにそう伝えたし、エンキドゥもまた了解した。しかし、時間になってもエンキドゥは現れなかった。
最近エンキドゥは割と言うことを訊いてくれるようになったのだが。解放したばかりの頃は威嚇されてばかりだった。お肉ばかりあげていたのが効を奏したのかもしれない。
「参ったなぁ…」
このままでは冒険ができない。それでは困るので、解放者が誰か別の神に守護神を頼もうかと考え始めた時。
“シュッ”
「ん?」
何かが空を切る音。つられて音のした方向を見ると、そこには探していたエンキドゥがいた。遅れて、重い着地音が響く。
「…エンキドゥ!」
「おまえ、やっと、みつけた!」
「それはこっちの台詞!今までどこにいたの!?」
「これ、とってきた!」
エンキドゥがはにかんだ顔とともに解放者に見せたのは、腕いっぱいに抱えた大量の肉。
「…これ、どうしたの?」
エンキドゥが持ってきた肉に驚きながらも、解放者は彼に尋ねた。エンキドゥははにかんだまま、答える。
「くう!」
「…エンキドゥが?お腹減ってたの?」
だからか、と解放者が納得しかけたのを、エンキドゥは首を振って否定する。
「おれ、ちがう」
「え、ちがうの?」
「おまえ!」
「…は?」
「おまえ、くう!これ、やる!」
そう言ってエンキドゥは解放者の前にドサドサと肉をおろす。解放者はしばらくそれを呆然と見下ろしていたが、ふっ──と口元を綻ばせると、エンキドゥに言った。
「これ、くれるの?」
「やる!おまえ、くえ!」
「…そっか、ありがとう」
解放者はエンキドゥの頭をぽんぽんと撫でてやる。エンキドゥは嫌がることもせず、むしろ嬉しそうな顔で撫でられていた。
(…まぁ、いっか)
本当は、守護神ならちゃんと待ち合わせに来なきゃ駄目だとか、いろいろ叱ろうかなとも思ったけれど。
エンキドゥの顔を見たら、なんだかどうでもよくなってしまった。
「私もつくづく甘いなぁ…」
「おまえ、あまいのか?」
すんすんと解放者の匂いを嗅ぐエンキドゥ。そういう意味じゃないよ、と解放者は苦笑する。
「でも、今度からはちゃんと遅れずに来てね?冒険もできなくなっちゃうから」
「む…わかった。おれ、いく」
「うん、分かってくれたならそれでいいよ。…よし、じゃあ後で一緒にお肉たべよっか!」
「おれ、おまえ、にく、くうのか?」
「うん、一緒に食べよう!」
「くう!」
「よし、じゃあお腹すかせるために冒険にいこうか!」
「いく!まじん、たおす!」
解放者はエンキドゥの贈り物を袋につめると、再び階段をあがり始める。エンキドゥも隣に並んだ。
長い長い階段は、まだまだ続いている。
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───…
明日に続きます!
今日はここまでー(`・ω・´)
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