06/07の日記
21:13
知っている人いるかな?
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久しぶりの日記です。更新するとか言っといて放置してごめんなさい…。いちおう予告どおり、イザイザのお話を載せようと思います。しかし、これは馴れ初め話ではありません。しかも、これ別のサイトで書いたお話というね。もしかしたら読んだ方もいるかもしれませんが、それでものっけます。
いつもどうりgdgdいきますー
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それはある夜のこと。
就寝前の布団のなかでの、ほんのちょっとの空白の時間。
なんとなしに、イザナミは自分の夫であるイザナギに尋ねた。
「私たちが初めて出逢った日のこと、憶えてる?」
イザナギは答える。
「もちろん、憶えているよ。もうずいぶんと昔の話になるよね」
ごそごそと布が擦れる音。イザナギは天井を向いていた顔を、己の妻に向けた。イザナミも、夫と向き合うように体の向きを変える。
「懐かしいね。あの頃は僕も若かったなぁ」
「そうね。いろいろやんちゃだったしねぇ」
「僕より、イザナミのほうが元気だった気がするけど…ちょ、いたいよ!ごめん、それは撤回するからほっぺた引っ張らないで」
「あら、もう降参するの?あの頃のあなたはこれくらいじゃ折れなかったわよ?」
「あの時はなんというか、必死だったからね」
「へぇ、たとえば?」
「たとえば…君を、どうやったら振り向かせられるかな、とか」
「うん」
「どうやったら僕を好きになってくれるかな、とか」
「うん」
「どうやったら…一緒に生きていけるかな、って」
「…うん」
「イザナミのことだけでいっぱいいっぱいになっちゃてたから。あの頃の僕は、君のためなら何でもできたよ。たとえ、僕の命を懸けることになってもね」
「…ばか、誰もそこまで言ってとは言ってないわよ」
そういいながらも、イザナミは手を離してくれた。イザナギの頬をつねっていた手を、そのままそっと彼の頬に添わせる。
「ねえ、今でも私のために死ねるとか思ってるの?」
イザナミの問いに、イザナギは否定を示す。
「君のために命を懸けることはできるけれど、死ぬのは無理だろうと思ってるよ」
「どうして?」
「イザナミをひとりにして、死ねるわけないじゃないか」
イザナギは、自分の頬に添えられた妻の手に、自身の手を重ねた。
「僕がいなくなったら、きっとイザナミは悲しむだろうから。イザナミが悲しむと思ったら、死んでも死にきれないよ」
「…私も」
イザナミはイザナギの手に指を絡ませる。イザナミがかすかに指に力を籠めると、イザナギもまたわずかに反応をした。
「あなたに何処かへいってほしくない。ずっと…一緒に生きていきたいわ」
「僕も、ずっとイザナミのとなりにいたいな」
「…イザナギ」
「なんだい、イザナミ」
「愛してる」
「僕も、愛してる」
ずっとずっと、愛してる
ふたりは夢の世界におちるまで、永遠の愛を囁きあった。
絡まった指は、離されることはなかった。
終
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