06/08の日記

18:34
ちょっと可哀想だよね
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魔神戦イベ、今回の神様はバルドル君です。しかしまぁ…なんで半裸?何があったらそうなるの?なに、ロキに燃やされたとか?きゃーこわーい。


…ま、おふざけはここまでにして。


いくらなんでも常時半裸は可哀想なので、解放者ちゃんがバルドルくんになにか着せてあげる…というお話を思いついたので、それを書いてみます。はいそうです、いつも通りのノリです。


見切り発車でれっつごー



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──…


「バルドル、体の調子はどう?」

「…まだ、力が戻りきらないね。君からたくさん貢ぎ物をもらったというのに…」

「しょうがないよ、そんな格好じゃあ満足に身を休めることもできないだろうし」

「そうだね…早く、この呪いがとけるといいんだけど…」


バルドルを縛る、ヤドリギの呪い。石から解放されてもなお、バルドルは呪いから逃れることはできなかった。


「すまないね…君に、報いることができなくて…」

「いいのいいの、気にしないで!そんなことより、バルドルは早く元気になって。バルドルが力を取り戻してくれることが、私へのお礼だと思ってほしいな」

「…ありがとう…本当に、ありがとう…」


何度も感謝の言葉を呟くバルドルに、解放者は軽く微笑して応えた。


「あ、そうそう。今日はね、バルドルにいいもの持ってきたんだ」

「…?いったい、なんだい?」

「えっとねー、これ!」


解放者が袋から取り出したのは、暖かそうな動物の毛皮だった。


「それは…」

「バルドル、いつも寒そうだったから。こらがあったら少しはましかなーと思って。トールさんにわけてもらったの」


解放者はバルドルの肩から毛皮をかけてやる。むき出しだったバルドルの上半身は、毛皮ですっぽりと覆われた。


「ありがとう…君にはどれだけ感謝してもたりないよ…ッ、クシュン!」

「あれ、まだ寒い?…そっか、下もいるね」


うーん、と解放者は考える。しかし、それはすぐに終わり、解放者は自分が着ていたマントを脱ぐと、それでバルドルの足にかけた。


「これでよし」

「あ…だめだよ!これでは、君が…」


動かない体をなんとかよじらせて、バルドルは解放者に訴える。


「大丈夫だよ。私だってそこそこ鍛えてるし」

「でも、北欧の寒さをあなどってはいけない…」


たしかに、バルドルの言うことにも一理ある。いくら身体を鍛えているといっても、自然の前では無意味に終わることは間々あることだ。解放者もそれは理解している。


しかし、弱っているバルドルになにかできるなら、尽くしてあげたい。たとえ、自分の身を傷つけるとしても。


それが、解放者だった。


「せめて、このマントだけでも…じゃないと、君の命が危ない…」


それはけっして嘘ではない。現に、解放者の体は寒さにさらされて凍え始めている。


「あー…でも…」


解放者はまた考える。


「…うーん、これしかないかな」

「…いったい、なにを…」


解放者はいったんバルドルからマントをとる。そして、バルドルの両足の間に腰をおろし、ヤドリギで縛られたバルドルの両腕の間に自分の頭をいれた。格好としては、バルドルの前に解放者が座り、バルドルの上半身が解放者の背中に密着する形になっている。

「バルドル、膝をおって座れる?」

「あ、あぁ…」


バルドルは膝をおりたたむ。そして、解放者はバルドルの上からマントをかけて、ギュッと巻きつけた。


「はい、これならふたりとも暖かいでしょ?」

「……」


目を丸くしているバルドル。解放者は気にせず、もぞもぞと自分の座る位置を調整している。


「寒くない?」

「…あぁ、とても、暖かい」


少し躊躇いながらも、バルドルは解放者に体をもたれかけさせた。解放者の熱が、バルドルへと伝わっていく。


「早く力が戻るように、私も頑張るね」

「…僕も、頑張るよ。本当に、ありがとう…」


バルドルの言葉に、解放者は嬉しそうに体をゆらした。


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──…


はい、終わりです。


アプリの方で服を着てもらう(進化させる)のは無理そうなので、せめてこっちでは服を着せてあげたいなと…。


バルドルくんがぬくぬくできたならそれが幸せ。

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