08/28の日記
23:50
小ネタ投下
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えーなんとなしに小ネタを投下しようと思います。タイトルまんまです。登場するのはインドのシヴァさん、パールさんで夫妻のお話です。
それじゃいきます
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インド魔宮のとある場所で、シヴァとパールヴァティーはふたりで組み手をしていた。もちろん鍛錬の意味合いもあるが、今回は少し違った趣旨もある。
「約束、ちゃんと覚えてる?」
「あぁ、負けた方が今日の夕飯を作るのだろう?」
ある程度の距離があるなか、互いに構えた状態で会話をする。
「そういうこと!それじゃ、いくわよぉ!」
先にしかけたのはパールヴァティーだった。一気にシヴァの懐まで詰めよると、足払いをかける。シヴァはそれを高く飛び跳ねて避け、落下しながら下にむかって蹴りをくりだした。パールヴァティーは横に転がってそれを回避する。
「やるな、パール!」
「ふふ、私だって遊んでばかりじゃないのよ?さぁ、続けましょ!」
ふたりの組み手は続けられる。しかし、しばらくするとパールヴァティーに異変がみられた。自分からしかけることが少なくなり、シヴァの攻撃を防ぐことで精一杯になってしまっていたのだ。
そしてとうとう、組み手は終わりを告げた。──シヴァが、負けを認めたことで。
「パール、私の負けだ。今日はここまでにしよう」
「え、もう?でもまだ…」
「よい。パールに無理をさせるくらいなら、しないほうがましだ」
「…どうやら、お見通しみたいね」
パールヴァティーはその場にゆっくりと腰をおろした。シヴァはそばに膝をつくと、彼女の足首をじっくりとみた。
「…こんなに腫れているではないか!すぐに手当を…」
「大丈夫よ。すぐに治るわ」
気丈に笑うパールヴァティー。しかし、シヴァが患部にふれるとかすかに顔を歪ませた。
「やはり、すぐに手当をしたほうがよさそうだな」
シヴァは片膝をたてると、パールヴァティーの膝の裏と腰、脇の部分に自身の手を添えて、抱きかかえた。
「ちょ、ちょっとあなた!?」
「こら、暴れるでない。すこしの辛抱だ」
「…はい」
おとなしくシヴァに運ばれるパールヴァティー。実はすこし、ドキドキしていた。
(こんなことされるの、いつ以来かしら…)
もしかしたら初めてかもしれないこの状態に、パールヴァティーは少し緊張した。というか、照れてしまった。
「…ねぇ、晩ご飯は期待してもいい?」
照れ隠しというのだろうか、パールヴァティーはシヴァに話しかける。無言だと、嫌でもシヴァを意識してしまうからだ。
「せいぜい、頑張ってみる」
苦笑まじりに、シヴァはそう応じる。
「ふふ、頑張ってね」
パールヴァティーは笑ってそう言うと、シヴァの身体に頭を預けた。
優しい温もりが、やけに心地よかった。
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相変わらずの迷走っぷり。やっぱり思いを言葉にするのって難しい。ただ仲良し夫婦のお話をかきたかっただけです。
初々しさ万歳!
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