09/23の日記

15:44
ほったらかしでごめんなさい!
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えーお久しぶりです。長いことほったらかしてました。まずは謝罪。ごめんなさい。

忘れてたわけではないんですけどね…なんか、あまり筆が進まなくて。はい、言い訳は見苦しいですね。やめます。

ひさびさの日記ですが、ここで終わりです…というのは冗談で。また小ネタ投下しようかなと。なんか無性に書きたくなってきたので。相変わらずの自分勝手さです。

それではいきまーす


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─…


人が死ぬ瞬間を、俺は何度も目にしてきた。


眠るように息をひきとる者。苦しみもがきながら命を絶える者。もっとも、俺が看取る時には圧倒的に後者の類の死に方をするやつが多い。まぁ、俺が司るのがそういうモノだから、当たり前と言えばそうなんだけどな。


病魔に蝕まれ朽ちていく人。食べるものもなく、極限まで痩せて飢え死にしていく人。争いに巻き込まれ殺されていくヒト。未来に絶望し、自ら命を絶つモノ。


これまでたくさんの生の終わりをみてきたが、俺は涙を流すことはなかった。看取るたびに泣いていてはきりがないし、慣れというのもある。慣れ、というよりは諦めたといったほうが正しいのかもしれないが。


だから、今一番戸惑っているのは自分だ。


「タナトス…」


俺の腕のなかで、そいつは静かに言った。


「死にたくないよ…」


そいつは泣いてはいなかった。小さな滴が、静かにそいつの頬に落ちる。


それは、いつもなら零れることはない、俺自身の涙だということに、俺はやっと気がついた。


だからこそ、戸惑った。


「…タナトスも泣いたりするんだ」


そいつはほんの少し笑って、俺の頬に手をのばして涙を拭った。


「苦しいんだ…貴方と、もう一緒にいられないことが、私には耐えられない」


心が痛いと──そいつは言った。そいつだって解っていたはずなのに。これは、終わりが約束された出逢いであったことを。なにより俺が、よくしっていたことなのに。


それがどうしてこんなに──苦しいのか。


「また──きっと、逢えるさ」


嘘だ。そんなの起こりえることはない。だけど俺は、いつのまにかそんなことを口にしていた。


そいつはまた少し笑うと、指で俺の唇を弱くなぞった。


「おやすみの…キスね」


そしてそいつは逝ってしまった。


その時、俺は初めて死の悲しみと苦しみというものを。


そして、愛というものを知った気がした。



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─…


はい、おしまいです。お相手はタナトス君でした。
タナトスが看取ったのは誰なのか。それは解放者なのかもしれないし、違う誰かなのかもしれない。


誰にせよ、そのヒトがタナトスにとって大切な人であることには違いないのだから。



☆コメント☆
[優輝09-26 11:22 削除
お久しぶりです。

筆が進まないなんてよくあることですし、私も今、似たような状態なのでよくわかります!
ゆっくりでもいいから良い作品の制作をお互いに頑張りましょう(*´▽`*)

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