〜story〜
□〜風邪〜(ギャク甘微微少エロ?)
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「………」
ベットの上で横になって黙るオレ…ι
「エドワードさん……」
低い声でオレを見下ろしながら睨むアルフォンス…ι
〜風邪〜
「どうして、こんなになるまで黙っていたんですか?」
「別に‥黙っていたわけじゃねぇーよ…ただ…」
「ただ‥迷惑かけたくなかったって、言ったら怒りますよ?」
いや、アルフォンス…もう、十分怒ってるだろうが!!と、今の状況では言えないι
何も言えず、黙り込む。
「まったく‥布団を蹴っ飛ばして寝ているから風邪を引くんですよ…今日一日部屋から出るのは禁止ですからね?」
ニッコリ…笑うなよ、アルフォンスι
「おう‥わかったι」
「お昼に何か栄養が有る物を作ってあげますから、それまで寝ていてください」
「待て!お前、今日は研究室に行く日だろうが!」
そう、今日はアルフォンスがロケット造りをするために研究室に行く日…アルフォンスに風邪の事を言わなかった理由の一つはこれだι
アルフォンスに風邪を引いたと、言えば必ず研究室に行くのをやめ、オレの看病するとわかっていた。
たくっ、心配性だよな?たかが、風邪なのによι
「いいんですよ‥今日はエドワードさんの側に居ます!」
「よくない!オレの側に居なくてもいい!!」
「エドワードさんがよくても、僕が嫌なんです!!」
いつも、穏やかなアルフォンスが珍しく怒鳴った‥ちょいと驚きι
「僕が…」
下を俯いて呟くアルフォンス…
「僕が‥もっと早く気付いていたら‥エドワードさんが苦しくなる事は無かったんだから…」
「……はい?」
何を言いだすんだ、アルフォンス?
「僕、悔しいんです‥隣りに居たのにエドワードさんの体調に気付けなかったのが…」
「アルフォンス…」
オレはだるい体をベットから起こし、アルフォンスに近付いてそっと抱き締めた。
「すみません、エドワードさん……」
アルフォンスの体が少し震えているような気がした。
「泣くなよ…‥」
「泣いてません!」
「目を赤くした奴のセリフだとは思いませんがね〜?」
アルフォンスの頬をそっと撫でた。
「だって…」
「別にオレが風邪引いたのはお前のせいじゃねぇーだろう?」
オレが微笑んでも、アルフォンスの涙は止まらなかった。
「アルフォンス‥頼むから、泣かないでくれよι笑った顔が見たい…」
オレが頬にキスを贈ると、アルフォンスは袖で涙を拭き笑ってくれた。