劣等感

□射精
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 俺はその扉を叩いた。女は直ぐに出て来て俺を招き入れる。
 俺は何かに追われている者の如く慌てた調子で、玄関に靴を乱脈に脱ぎ捨てた。そうして一言も言わず女を抱き寄せ接吻をする。長く舌を絡ませると、それから俺は首筋を舐め回した。女は俺の唐突なるこの行動にほんの少し狼狽しながら俺を受け入れる。女は俺の腰に手を回し、強く力を込めた。
 俺は女の服を脱がした。下着をさえ剥ぎ取った。雪よりも白い肌は俺の目を細めさせ、大きい胸は露呈された。その乳首は屹立し、俺はそれを口に含んだ。仄かに甘く同時に仄かに苦いそれを、歯で軽く噛み、舌で飴玉を舐める様にして転がした。
 やがて俺は彼女の陰核に手を伸ばす。小さくしかし貪婪なるそれに意地悪く触れ、そうした後で俺は膣に指を入れた。其処は大雨に打たれた者の如く濡れている。膣は俺の指を締め上げる様にして飲み込んで、奥深くへと俺を誘った。女は小さく声を上げる。細く高い声。歓喜の悲鳴。
 俺は膣から指を引き抜き、その指を女の口に入れた。女の舌は俺の指にまとわり付く。そうして女は音を立てて吸い付いた。
 俺の陰茎はこの世の何よりも硬くなり、太く、長くなっている。俺も服を脱ぐ。下着を放り投げた。陰茎ははち切れんばかりに膨大し、その表面に細かい血管を浮き出した。
 女は蹲い、俺の陰茎を口一杯に銜え出した。根元まで口に入れようとしている様子。女は陰茎を唾液で一杯にして、漸く口から俺の陰茎を吐き出した。そうしてその白き細い手で以て陰茎を上下に振る。何十と無くそれを繰り返すと、火山が噴火するかの様に俺の陰茎は震え、更に大きくなった。女はその度にそれを振るのをやめる。陰茎はびくびくと脈を打った。ややあってから女はまた再度それを上下に振る。俺の陰茎は喜びに満ちて絶頂を迎える準備をするが、整うとまた更に硬く大きくなったその様子を見た女が動きを緩めた。俺は透明の汁を垂れ流す。それが部屋の照明を受けて星の様に輝いた。
 俺は女を寝台に寝かせ、耳を舐め乳首を舐め足を舐めして、そうして膣に入りそうにない自分の一物を入れた。女の中はとても温かい。それと並行してとても冷たかった。
 俺は律動的に陰茎を入れたり出したりする。女はその度に気が違った様に悶えた。それから俺は一物を抜き、女をうつ伏せにして尻を突き出さす。女は四つん這いの形。俺は背後から女の膣に硬いそれを入れ、再び律動的に腰を振る。女は突かれる度に悲哀にも似た歓喜の声を上げる。俺は陰茎を抜く。そうして今度は俺が寝台に横になり、女をその上に乗せた。女は俺の陰茎をさも大切そうに握り、自身のその中へ進んで入れる。それから女は腰を振る。女の長い髪が乱れそれがとても美しく見えた。
 女は絶頂を迎えた。しかし今度は俺が腰を振って下から突き上げる。女は顔を歪めてよがる。暫くの後、女はまた絶頂を迎えた。
 俺は女と共に横にくるりと回転、また俺が上になり死に物狂いで腰を振る。俺の内部から陰茎へ何かが走るのを感ず。俺は膣からそれを抜き出して、女の口元へ持って行く。女はそれを銜え、どくどくと溢れる液体を飲み込んだ。そうした後で俺は更に絶頂を迎え、その後にもう一度だけ射精する。俺の脳に、硝子の破片が突き刺さったかの様な快感が訪れた。



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