Out Of The Blue
□#2 Childhood Friend
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「あれっ?グリムジョーは?」
ロイがグリムジョーが居ない事に気付いた。
「なぁイール、グリムジョー何処行ったか知らねぇ?」
ロイがイールフォルトに訊くと、知らないと答えた。
「なあ離宮、グリムジョー何処行ったか知らねぇ?」
ロイは今度はさやかに訊いた。
「えっ?グリ居ないの?何処行ったんだろ?」
「離宮が知らないなら誰も知らねぇだろうな。ひょっとしてさっきの話聞いて不機嫌になって何処かに行ったのかもしれねぇなあ...。」
「じゃあ私捜してくる。」
「でも、もうすぐ授業始まるぜ?」
「大丈夫!すぐ見つかるよ!」
さやかはロイに微笑んで颯爽と教室から出て行ってしまった。
「(可愛い...。)」
ロイは顔を赤くしながら自分の席に戻った。
「どうしたカス?」
前の席のイールフォルトが訊いてきた。
「ヤベエ...俺離宮に惚れたかも...。」
「...それグリムジョーが知ったらお前確実に殺されるぞ。」
「分かってるけどあの顔可愛すぎ...反則だ...。」
「...心の中にしまって置かないと確実に死ぬぞ?」
「あ、ああ...。」
さやかは屋上に続く階段をのぼっていた。
そして目の前には屋上のドア。
さやかは屋上のドアを開ける。
それと同時にキィ...と音が鳴る。
夏特有の太陽の眩しい光が目に飛び込んでくる。
「やっぱり此処だ。」
私は寝そべっているグリムジョーを見つけた。
「何だよ、さやか。もうすぐ授業始まるだろ?」
顔を私の方に向けずにグリムジョーは素っ気無く言った。
「グリが居ないから捜しに来たの。授業ちゃんと受けに行「行かねぇよ。どうせまた先生の命令だろ?」」
「ううん、違うよ。ロイ君が心配してた。」
「...。」
グリムジョーからは無言の返事が返ってきた。
彼は何か怒ってる時にこういう事をする。
「何か、怒ってるの?」
「...分かってんなら訊くな。」
グリムジョーは暫く間を置いて言った。やっぱり怒ってるんだ。
「...ごめんね、グリ。」
「何がだよ?」
「私何かまずい事言っちゃったかなって思って...。」
私は少し俯いて言った。
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