Out Of The Blue

□#11 Thought Of Ten Years
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翌日、さやかとグリムジョーがいつものように学校に着くと災難が待っていた。



「何これ?」

さやかは破面高校新聞(以下よりAHN(破面ハイスクールニューズペーパーの略))を手に持っているみんなを見て不思議に思った。



「あっ!おはよ、さやか!やったわね。」

「おはよう、チルッチ。それよりこの状況は何?」

「とぼけてんじゃないわよ、さやか。」

チルッチはばしばしとさやかの肩を叩きながら言った。



「だから何だよ?」

グリムジョーが横から会話に加わってくる。

「何だ居たんだ。」

「うるせえよ!」

「あとさやかの恋路を邪魔したら許さないからね、この私が。」

チルッチはブラックスマイルを浮かべてグリムジョーに釘をさした。



「チルッチ、質問に答えてよ。」

さやかは続きを促す。

「これ見たら、何よなんて言わせないわよ。」

そう言ってチルッチはAHNをさやかに渡した。






「...何これ。」

さやかはチルッチからAHNを受け取って見た。

そこには昨日のフォークダンスの時のウルキオラとさやかが踊っている姿が。それは普通だった。

しかしその下の写真が問題だった。



な、なんとウルキオラが手の甲にキスをしたシーンと首筋に顔を埋めているシーンの写真があるではないか...!

そしてその見出しがまた凄かった。


“ウルキオラ(2年A組)が離宮さやか(2年E組)に積極的なアプローチ!やはり2人は付き合っているのか!?”








「...何これ―――!!」

さやかは顔を真っ赤にして叫んだ。



「うるせぇ、何回も言うんじゃねーよ!」

グリムジョーがぺしっと軽くさやかの頭を叩いた。

「グリはこれ見てないからそんなこと言えるのよ!!」

「んだと!?じゃあ見せてみろよ。」

グリムジョーはさやかからAHNをひったくると、それに目を通した。


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