短編.

□君の瞳に僕は映っていない
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「黒子っちー、今日も可愛いっすね」


ああ、まただ。僕の想い人黒子テツヤのあだ名
を黄色い頭の駄犬が呼び、引っ付いて歩き廻
っている。テツヤに障るな、と昔言ったことがあった。その時あの
駄犬は「彼氏でも何でもない赤司っちに言われる筋合いはないっすね?」と
あっさりと断られてしまった。
言い返すことすらできない無力な僕は、惨めだ。


「そうですか?可愛くも何ともない
と思いますけど?」


可愛いだろ、何て心の中で言っては
みるも、聞こえるはずもなく、見て
いることしかできない。駄犬なんか
と喋るな、何とも言えぬ感情が込み上げてくる。やだ、やだ、みっともない。こ
んな感情なんて殺してしまえば悲し
いなんて思わないのだろうか。


「いや、黒子っちは可愛いっすよ。
そこらの女子なんかより何倍も良いっ」


駄目だ、あの駄犬がいる限りこの感
情は消えないだろう。黙れ、僕の物
に障るな。


「ありがとうございます。黄瀬くん
にそんなこと言ってもらえるなんて
光栄です。」


フワリと笑みを駄犬に向けているテツ
ヤも何だか苛立たしくて、ムカムカす
る。テツヤは、涼太のことが好きらし
い。何時も何時も、僕と居るときは涼
太の話しになる。嬉しそうに話したり、
悲しんで相談に来たり。正直、好きな人
からそんな風に違う男の話をされると
うんざりする。


「黒子っち、好き」


駄犬の口から発せられた、告白にテツ
ヤは何時も通りの表情だ。でも、何故
か少し嬉しそうで、そういう態度にも苛
々する。


「ありがとうございます。」


「それだけっすか!?」


「他に何を求めるんですか?」


鈍感だ、男が告白してんだぞ?付き合
おうってことに決まっている。そんな
男の物になるぐらいなら、殺してしまい
たいぐらいだ。


「付き合ってくれないすか?俺は
本気っすよ」


その後、テツヤは何て答えたのか
は知らない。だけど、二人の妙な
緩い関係はこの先ずっと何も変わら
なかった。勿論僕とテツヤの関係も
変わるはずはなく、'友人'のままだ
った。この先、僕の想いはテツヤに
届くわけないし、伝える気持ちもな
い。テツヤの好きな人を知ってしま
ったから。


「僕は、何してるんだろ…。」


叶うことのない意味のない恋愛を
して、1人で玉砕して、そんなこ
とを考えていると、目の前がぼや
ける。ああ…、君が壊れるまで、何
処かに閉じ込めてしまいたい。僕を
見なくてもいいから、愛を受け止め
てほしい。




君の瞳に僕は映っていないから。





















君の瞳に僕は映っていない











end.



*-*-*-*-*

後書き

まず始めに…
文才なくてすみません…
紫→赤→←黒←黄
みたいな構成です。最近複雑関係
はまってますw
今回は赤司様視点verです。
次は黒子っちver書けたらいいな、なんて!
(紫原くんは黒子っちverで出しますので!)
というか書きます。早くて1週間以内に書きます。
良ければ見てやってください!今回み意味不明な文すみませんでした。
黄瀬くんverと紫原くんverは
拍手の場所に設置させていただきます。
設置した際はブログで言いますので!!


mail+コメ気軽にください*+、お返事はできるだけ返します(*^-^*)

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