魔法導
□冷える手。
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良く晴れた日。
風は少し冷たいが、差し込む光は暖かい。
ジャーファルはいつものように袖に両腕を通し、歩みを進める。
(今日は少し、冷えがひどいな・・・)
袖の中で、冷たくなった指を暖めるようにそっと指を組む。
彼の指の冷たさは生まれつきといっても良いほどだ。この季節になると、一文字書くのも困難になるほど指は悴む。
ただそこは政務官のジャーファルだ。
仕事は疎かにしない、弛まない。
愛すべき我がシンドリアのため、そして王シンドバッドのため。
ジャーファルは悴む指をかばい、仕事を続けていた。
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