Book
□Coffee
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少し暗い廊下を進むと見える小さな窓
その窓から見える部屋の中を
気付かれないくらいの静かさで覗くと
ほら、やっぱりいた
作詞中のジニョンオッパ
私はさっき買ってきたばかりの温かいコーヒーを持って
そっと部屋に入った
部屋に入った目的は二つある
一つは長時間部屋に篭りっきりのオッパに休んでもらうため
もう一つは少しでもいいから構ってもらうため
私は一応、恋人だ
流石に彼氏が居るのに長時間放ったらかしされるのは寂しい…
毎日忙しくて作詞する時間なんて無いからしょうがない
そんな事分かってる
でも、五分でもいいから構って欲しい
そう思って部屋に入った
入ってみると気付かないだろうと思っていたオッパがこっちを向いていた
いつもなら集中して気付かないのに
「コーヒーいる?」
「うん、いる」
オッパはいつもの優しい笑顔で答えてくれた