短編部屋

□過去拍手。
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いもうとのばれんたいん
「ねーカズにい、ばれんたいんってなに?」
かなり歳の離れた妹を持つ和成は弄っていたカードを机に置き、彼女の質問に答える。
「バレンタインっていうのはな、女の人が好きな男の子にチョコレートをあげる日なんだよ。」
「じゃあわたし、カズにいにチョコあげる。」
和成は妹を抱きしめると嬉しそうに笑った。
「嬉しいぜ、ありがとう。」
嬉しそうに笑う兄を嬉しそうにみながら少女は言った。
「おとーさんとしんちゃんとつばさくんにもあげるんだ。」
少しうな垂れたように凹む兄を不思議そうに見る妹は言った。
「いちばんはかずにいだけだよ!」
和成は真っ赤な顔をした。
(ちょっと、翼くんって誰だよ。)
(つばさくんはわたしのかれしだよ。)
(嘘だろ?)
(かずにいどうしてないてるの?)


高尾の妹はどうやらあざといようです。END

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