渦巻き

□王子達の日々〜はじまり〜
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ナ「でさー

その学友ってのが男なんだってばよ!

信じられる?サクラちゃん!」

サク「はいはい

学友に男女は関係ないわよ」

ナ「そうなんだけどさぁ!

父ちゃんも母ちゃんも学友から結婚したんだってばよ

しかも最近じゃ他の国の王族が男を側室にしたとか言うし……

俺ってば女の子が好きなんだってばよ!!」

サク「はぁ……」


今ナルトが話している相手は、ナルトが宮殿を抜け出した時によく行く茶屋の看板娘

春野サクラ

彼女と出会ったのはナルトが初めて宮殿を抜け出した時で、道に迷っていたナルトを見つけ店で甘味を食べさせてくれたのだ

その時はナルトが王子だとは知らなかったが、翌日宮廷からたくさんの贈り物と一通の手紙が届き、そこで初めて王子と知ったのだった

ちなみに手紙の内容はこうだ

『昨日はありがとだってばよ!

父ちゃんに話したらお礼しなさいって言ってたけど何あげたらいいか分からなかったから

とりあえずたくさん送ったってばよ!

また行くってばよ!!

         うずまきナルトより

PS、息子がお世話になりました
         国王より』


サクラがそれを見て腰を抜かせたのはもうだいぶ前の事だ

それ以来彼は宮殿を抜け出す度に顔を出すので、礼儀などどうでもよくなり今は普通の友達だ

そんな彼に学友ができるらしい

だがどういう訳かその人と婚約すると思い込んでいるようだ

サクラはナルトに言い聞かせるように話し出した


サク「いい?ナルト

相手の人は異国の地で知らない人と一緒に居なきゃいけないのよ?

アンタよりずっと不安なの!」

ナ「!」

サク「アンタが友達になってあげないでどうするの!

それにアンタは次の王様なんだから別の結婚相手くらい選べるわよ

その人だって異国の王子様なんだからいつかは国に帰ると思うし、その人がその国の王様になる可能性もあるの!

アンタと結婚する可能性の方が低いのよ!

分かった?」

ナ「……確かに」

サク「……ふぅ」


やっと分かったみたいね……

なんか疲れちゃったなぁ


サクラはそう思いお茶を淹れるため席を立った

その間もナルトは黙っていた

そしてサクラが二人分のお茶を持ってきた時にナルトが口を開いた


ナ「ありがとだってばよ

俺が考えすぎてたみたいだ

宮殿戻ってその王子を迎えるってばよ!」

サク「そう…

いってらっしゃい!」

ナ「おぅ!!」


ナルトは勢いよく立ち上がり走って帰ろうとした


その時


男「なぁ姉ちゃん

俺達と一緒に来いよ!」

?「……」

男2「ヒヒッ

兄貴にびびって声も出ないみたいッスね」


長い黒髪の女の人が男二人に絡まれていた
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