『妾は皆が大好きだから』

□さよなら、今の妾。
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《ほぼ四巻の15話と同じww掃除のシーンは。百鬼夜行はどうなるか解らんからなーww》



年末年始、それは日本にとって大切な日。
清々しく年を明けるための大掃除。
そして、その頃、妖館は大掃除のまっ最中だった。



「ふっふっふふー♪」


「おはよう、小人村殿、童辺殿。妾に何か出来る事はあるか?」


「あら、おはよう 別に今の処はいいわよ」


「そうか、また何かあったら言ってくれ 多分そのへんウロウロしていると思うからな」




そう言って妾は応接間の扉を開けた。
そういえば残夏掃除終わっただろうか。
あ奴は自分の私生活を表に示さないからな。
…そういえば今日はまだ残夏の姿を見掛けないな、何かあったんだろうか。
まさか倒れてたりしてないよな!?………考え過ぎか。





「み、御狐神くん!!」と、向こうの方から凛々蝶殿の可愛らしい声が聞こえた。
勿論、御狐神殿もセットで。



「(凛々蝶殿って案外ツンデレ…)」
なんて事思いながら一応、声を掛けてみる。



「凛々蝶殿、おはよう」


「(!?)おっ、おはようございます!!?」


「おはようございます、氷室様」


「はは、二人共は相変わらずだな」


「君もな」



妾は凛々蝶殿達と一緒にもう一度応接間に入った。
無論、小人村殿と童辺殿はまだ大掃除中。



「フフフフフフフ… 私の活躍できるイベントが来たようね…!」


「そんなチマチマやってると年越すわよ…」



二人はそんな事を言い合いながら机や椅子を拭いていた。
小人村殿は変化してコロボックルの姿。
小さい小人村殿を可愛いと思ってしまう妾は変態だろうか…?



「朝から騒がしい事だな。おはようございます」

「おはようございます。」


「あら、おはよう アンタ達はもう終わったの掃除」

「フン、愚問だな。当然終わっているに決まっている  パイプユニッ○ュ・激落○くん・松○棒・カーペットクリーナー○くぱく…。あらゆる力を利用して隅から隅まで掃除済みだ!!」


童辺&亜良子)「「凝り性ね/だな」」


「凛々蝶さまがそんな苦労を…面倒事は全て僕が致しますと申し上げましたのに…」


「御狐神殿はどれだけ凛々蝶殿を過保護するんだ」

「君は僕を本当にダメ人間にしたいんだな。ところで、君はもう掃除は終わってるんだろう?」


「はい」


「じゃあ…勿論あの部屋一面の僕の写真も片したんだろうな…!?」


「……あの写真は僕にとってずっと心の拠り所でした…。手紙だけの逢瀬の頃文を弁えぬ事と知りつつせめてもと凛々蝶さまの写真を集めていたのです」


「あ…あぁあ゛…御狐神殿鬱陶しい!!!」


「あの写真の微笑みが何度、僕の孤独を癒してくれたか…!!けれど凛々蝶さまが捨てろと仰るなら…ああ、胸が引き裂かれそう…」


「ちょ、ちょっと待て…!!」



妾は凛々蝶殿がつくずく扱いやすい性格だな…と思うのだった。
妾もいつか凛々蝶殿をからかってみたい。



「アンタももう勿論、終わってるわよね掃除。ただでさえ男クサイのよアンタの部屋」
野ばら殿が連勝殿に話しかける。


「はいはい、終わってますよ。おかげさまで。…てゆーか、掃除といえば…」



―連勝回想―


《ピンポーン》


「悪いカビキラー持って…な…い、か。」


「カビキラー?あるわよ」

大体の流れは、
連勝殿が掃除の途中にカビキラーがないことに気付き野ばら殿の部屋へ借りに行った。
で、野ばら殿曰く暑くなったのでブラジャー姿、とな。


―回想終了―



「あれはどうかと…」

「なによ、掃除してたら暑くなったの。暑いの苦手なのよ」


《他人の女体は見るのに自分が見られている意識はないのか…》と思った凛々蝶と亜良子。


「それにしてもアンタがちゃんと大掃除終わらせてるなんてね」

「いや、何かダラダラしてたら凛々蝶と亜良子が…」



―凛々蝶&亜良子回想―


「フン、そんなんでは年が明けてしまな」

「全くもってその通りだぞ!!」


『って手伝ってくれたんだけどさー』


―in反ノ塚の部屋―


「「!!?」」


「な、何だソレは!?君は変態か!!?」

「ア、R-Q要素発見…即刻排除セヨ。」


「えー?何でよ、そんなアブノーマルな内容じゃないぞ? そんな驚かんでも普通だって、なあ、ミケ」


「え…」&「排除セヨ。」


「……… まさかそんな…僕には解りかねます…恥ずかしい…」


連勝&亜良子「「嘘つけええぇええ」」


―回想終了―



「あの時の言葉に嘘はございません。僕は凛々蝶さま以外では興奮できませんから…」

「いやいや絶対そいつ/其奴のほうがヘンタイだって/だ。」

「総じてサイテー。」


この事は本当にあった。
R-Q要素系は嫌いなんだ、グロテスク系はOKだが。




『ヤホーー☆年末進行進んでる〜?』と残夏の甲高い声。
あと、卍里殿とカルタ殿。


「見ての通りだ、…って残夏ぇ゛!?其方、今までどこに居た!!?」


カルタ殿は凛々蝶殿の手を掴んて何かを言い始めた。
いちいち仕草が可愛んだコノヤロー!!(笑)



「ちよちゃん…」

「君達、大掃除は済んだんだろうな」


『妖精さんが出たんだ!/出たの』


その言葉に一瞬応接間の空気が凍る。
流石に高校生の言うセリフではない。

「「は?」」


「掃除の途中で疲れて寝てたんだ。そんで起きたら…」



部屋がピカピカになっていて驚いた、と。
本当に卍里殿は高校生か?自分で言うのもなんだか妾の方が大人びて見える。


『妖精だ!!妖精さんのしわざだ!!』


「渡狸/卍里殿高校生だよね/?」


『マジだって子供の頃からよくあるんだって!!』




「妖精っつーか…じいやだよな…」

「あぁ、武蔵野殿だろう…」

「ウン」

「純粋で素晴らしいですね」


子供達の夢を壊さないであげようと思った大人陣と亜良子であった。
「亜良子も子供じゃん」って思いは無謀だよ☆ww


「はっ妖精だと?そんなもの本気で信じているのか?」

「で、その妖精さんはカルタ殿の部屋にも出たのか?」


「ううん…私の部屋は自分でやった。おそうじ…」


「君の部屋か何か想像できる様なできない様な、だな」

「確かに/〜☆」


残夏と妾が同意したことで場の空気が止まる。
何か不自然だろうか?


凛々蝶)「《彼らの部屋が一番想像できない…》」

反ノ塚)「《部屋どころか私生活が想像できない》」

野ばら)「《亜良子ちゃんはともかく、夏目の素の時が想像できない》」


凛々蝶殿達の視線が妾と残夏を交互に見る。
そして難しい顔をする。

「…何だ?/な〜に〜?」

「「?」」
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