太陽とliteと月


□No,1《暗殺依頼。》
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「お〜い。カリア〜、イーグル〜!」



午後1時48分25秒。
まだ昼だというのにカーテンを閉め切っているので薄暗い部屋の中にルキアの声が響き渡る。

高くもなく低くもないルキアの声はどんなところでもよく通る。
いい声だ。



[んしょ…。どうしたんです?]



山積みのクッションの中からイーグルが顔を出す。
さっきまで熟睡中だったのかまだ眠そうだ。
それに何回も欠伸をしたり目をこすったりしている。
そのお陰でというかただのこすりすぎでだが、目元が真っ赤になっている。

「……」


[なんなんですー?ないんなら…ふわぁ…寝てもいいですか?]


「…ブフッ」


[ちょっ!?今!今なんで笑いましたっ!!?]



それにしても寝癖が酷い。
綺麗な長い髪の毛が可哀想な感じにボサボサだ。
当のイーグル本人はそれに一向に気付きそうにない。



「いや、ごめん。…寝癖、凄いよ?」

[…へ?ね、寝癖??]




イーグルはクッションの中をガサゴソと漁り、蝶の形の飾りのついた手鏡を取り出した。
寝癖を確認するなり、顔を蒼白させる。
お見苦しいところを…と高速で髪をときルキアに向き直る。



[そういえばカリアがまだ起きてないですねー。珍しい。]

「あー確かに。まぁ昨日夜遅くまで作戦練ってたもんねぇ…」

[私が行って起こしてきましょうか…?]

「んー…いや、僕が行くよ。」



暫く考える素振りをしてイーグルに向き直って言う。
そしてついでといった風に昼食の準備をするようにと告げてカリアの寝ている寝室へと足を向ける。
何故かその足取りは軽やかだ。
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