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□貴方と私の身長差15センチ
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貴方と私の身長差は15センチ

貴方は180センチでわたしは165センチ

周りからしたらどおってことないこと

だけど私には大事なこと

私はこれでも大きい方だと思うけれど貴方からしてみれば小さいんでしょうか?

貴方と私は恋人同士

けれど貴方は私のことを子供扱い

もう少し身長が高ければ子供扱いしません?



「はぁ」

考えれば考えるほど頭がごちゃごちゃになる

楽しいはずの本の内容も頭にはいってこない


ふと窓の外を見ると外で楽しげに話をしている二人の女の子

「ねぇ、知ってる?」

「なになに?知らない」

「今はね彼氏との身長差は15センチがちょうどいいんだってー」

「へぇー、そうなんだ!あたしも彼氏つくる時身長気にしようかなぁ」

子供にしてはませた会話だが
今の私にはとても重大なことだった

「今は、彼氏との身長差は、15センチがちょうどいい・・・」

ぼーっと、今の女の子達の会話を繰り返す

「おーい、エステルー」

そこに彼がはいってきた

「ひゃうっ、ユユユ、ユーリ!?」

「なーにそんなに驚いてんだよ?」

「あっ、いえ、なんでもありません、それよりどうかしましたか?」

「ふーん、まぁ、いいか。
買い出し行くんだけど手伝ってくれないか?」

「はい!もちろんです」

「ん、サンキュ、じゃあ行くか」

「はい!」

そうやって立って並んだ時の身長差は15センチ

なんだか最初の時とは違い嬉しくなってしまう

「ふふっ」

ついつい笑いがこぼれる

「ん?嬉しそうだなエステル」

「そう見えます?」

「あぁ、なんかスゲー嬉しそう」

「とっても良いことがありましたから」

「へぇ、オレには教えてくれないの?」

「教えてほしいです?」

「あぁ」

「耳貸してください」

「ん?こうか?」

ユーリが少し屈む

埋まる15センチ

それだけで私は嬉しくなる
話を聞き終えた彼が元の高さに戻る

また差が広がる身長

名残惜しい気持ちが少し

でも彼は微笑んでまた私との15センチ差を埋めてキスをした

「そんなに可愛いこと言うと襲うぞ?」

なんて顔を少し赤くして言う

けれど私の顔はもっと赤いだろう

けどさっきよりももっと嬉しくなった


貴方と私の身長差15センチ

これが貴方と私のちょうどいい距離



End
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