TOV

□私はどこにいるの?
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深い闇の中に一人立っていた
何も見えない暗闇の中に・・・


何も聞こえない

何も感じない

ただそこに立っているだけ

体を動かそうとしてもピクリとも動かない



“私はどこにいるの?”

“私はここにずっと一人・・・”








「っ!!」

ガバッ!

勢いよく飛び起きた。

そこは暗闇などではなく淡い満月の光が差し込んでいる宿屋の一室。


「嫌な夢・・・です」


こんな夢を見たのはこの数日間で色々なことが起こりすぎたからだろうか。


自分は己の先祖の運命を知り、その事実にショックを受け飛び出し、仲間だと思っていた中年の男に拐われた。

いや仲間なのだ今でも。

その男も道具として利用されていただけなのだから。

そして誰のためでもない。

ただ自分の世界をつくろうとしていた騎士団長に自分の力を無理やり使わされた。


そして



“最後には自分はただの操り人形と化していた”
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