TOV

□I couldn't be happier
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旅を終えて私は副帝になった。

副帝それは皇帝を支える立場のこと。
皇帝、ヨーデルは無理をして副帝になる必要はないと言ってくれた。


でも私は副帝になりたいと答えた。
それは本当のこと。


国が安定しないうちは民に平穏はないと思っているから。

だからヨーデルに任せっきりではなく、私も国の為になにかしたいと思った。







それがたとえ自分の夢に蓋をすることになっても。









副帝になってからは物事が目まぐるしく過ぎて行く。
他の何かを考える余裕なんかなくて、あっという間に季節はまた春を迎えていた。

一年もたつと国もだいぶ安定してきて私にも少しずつ余裕が出てきた。

そこでふと思う。


そういえば全然会ってない。


ここ一年全くといっていいほど皆に会っていない。

ヨーデルやフレンには休んだ方がいいと言われてきたが、私は常に仕事を最優先に行ってきた。

自分のことなんかそっちのけで。

でもだからと言って皆のことを片時も忘れたことはなかった。

どんどんと皆に会いたい気持ちが溢れる。

会いたい。

でもそれは到底無理なことだろう。
安定してきたといっても完全とまではいかない。
やはりまだ皇帝だけでは大変なのだ。

だが、もう集中力はきれてしまい取りかかっていた仕事も手につかなくなっていた。

私はせめてこの気持ちが落ち着くようにと願いをこめて頭を伏せ、眠りの底へと落ちていった。
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