君+僕=幸

□関わりなんていらない
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「なぁなぁ、斗真。」



今日は身体測定をする日だ。今は前のクラスが終わるまで、教室で待機している。





「...無視すんなよ。」



斗真は自分の席で静かに読書をしていた。その前の席に座り、琉惺はつまんなそうにしている。話しかけても全く反応がないのだ。




「なぁ、俺お前と仲良くなりたいんだけど。」

「.............」



何も聞こえていないように黙々と本を読んでいる。それを見ていた琉惺はだんだんイライラしてきて、斗真の本に手を伸ばす。



「あ。」



そして、そのままヒョイと本を取り上げた。



「話聞けよ。」



斗真がやっと琉惺を見る。その瞳は強い光を宿していた。



「返して。」

「いやだ。」



琉惺は即答する。





「...なんなの?なんで僕に関わるの?放っといてよ。」



斗真が一瞬眉尻を下げたのを琉惺は見逃さなかった。



「...お前「おーい1Cクラス来てだって」.....」



琉惺は何か話しかけたが、測定の時間になり口を噤んだ。取り上げた本を斗真の机に置いて立ち上がる。斗真は彼を見上げたが、横を向いていてその表情は分からなかった。







その日はそれ以降、琉惺は斗真に話しかけることはなかった。いつものように、二人ともただ一人で一日を過ごした。



 
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