喜びは君から。
□一番に君に
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prrrrr...
「ん?」
眠気を孕んで、ゆったりとした気分でベッドに寝っころがっていると、枕元に放っていた携帯が鳴った。手探りで携帯を取ると、誰か確認しないまま電話に出る。
「もしもしー」
『あ、煌?』
相手の声を聞いた瞬間、煌の頭は一気に覚醒した。
「慧!?」
『ごめん、煌、こんな時間に。寝てた?』
「ううん。寝てへん!さっきまでゲームしとった!」
煌が明るくそういうと、電話の向こうの慧はクスリと笑った。耳のそばで聞こえるので、なんとなくくすぐったく感じて身をよじる。
「ほんで、どしたん?」
『そうそう、煌ちょっと外出てこれない?家の前。』
「?うん。ええよ、ちょっと待ってな。」
煌はベッドから立ち上がり、玄関に向かった。