ポケモン 短編

□サザンドラの祝日
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「Nの…ポケモン達との話しを聞くとね…。ワタクシもまた、ポケモンを持ちたいと強く思うのです…。」

ご主人さまは落ち込んだように顔を少しの間伏せた後

「今まで散々な扱いをしてきてなんですが…ね」  

そう言って苦笑を向けてきた

ご…ご主人さま!!

『ももももも勿論!いいですとも!わたくしはまたご主人さまの側に居させて頂きたくてたまに来ていたのです!!寧ろそう言って頂けて凄く嬉しいですよ!』

嬉しさ全開
先程よりもずっと明るい声をわたくしは出した

「おや…。随分あっさりと…」

ご主人さまはちょっと驚いていた

「こんなワタクシのポケモンになれといわれて凄く嬉しいなどと…。変わっていますねお前は…」

「…昔、サザンドラのことを助けたんだろう?父さんは」

「!」

横から、話しを聞いていたのかNさんが入ってきた

「サザンドラから聞いた。始めて二人が出会った時、サザンドラは凄い怪我をしていて………。その時つきっきりで看病してあげたんだってね?」

『えっ…Nさん』

いきなり過去の話しを持ってこられてわたくしは少し慌てる

「……あぁ…そんなことも…ありましたね…」

ご主人さまは特にいきなり持ってこられた話題自体には気にした様子はなかったが、
だが複雑そうな表情をして返した

「でも、決して優しさからではなかったのですよ…?」

『存じております…。ご主人さまは何処かでわたくしを見ていたのでしょう…?あの時のわたくしを…』

ご主人さまと始めて会った時のことを思い出す

あの日まだモノズだったわたくしは他ポケモンの怒りを買い、何匹ものポケモンを一斉に相手にすることになった

一方的な結果になるはずだったが…
気づいたら周りには瀕死のポケモン達
 
わたくしは多数でかかってきたポケモン達に一匹で勝ったのだ

ご主人さまはそれを見ていたのだろう
丁度、強いポケモンを求めていた時にわたくしを見つけて、それで一生懸命看病してくれた。自分を満たす道具として才能があると思ったのだろう。

『だけど、わたくしはご主人さまと居たいのです。わたくしのご主人さまは貴方さまだけですから』

わたくしが言葉に気持ちを込めていうと、Nさんがご主人さまにモンスターボールを渡した

「いつサザンドラが戻ってきてもいいように、持っていたんだ。………ハイ」

そして優しい表情をして笑み、ダークさん達の元へ歩いていった。


「…では…。いいのですね?」

Nさんがこの場から去ったら、ご主人さまが聞いてきた

『はいっ』

弾んだ声でいうと、ご主人さまはわたくしにモンスターボールを向ける

すると、わたくしは光に包まれ…

また、ご主人さまのポケモンになれた!


『また宜しくお願い致します、ご主人さま!』

直ぐに出てきて元気に挨拶をすると

ご主人さまは頷き、フッ…と微かな笑みを向けてくれたのでした。
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