短編集
□影
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すぐ近くで、サイレンの音が聞こえる。
薄暗い車内で、
ゲーチスは黙って目を瞑っていた。
隣ではゲーチスの部下であるアクロマがポケモンと会話できる装置の造り方についてブツブツと何やら呟いている
前方ではアクロマよりは地位が低いが幹部級のブラットとアンジーが悔しそうに顔をゆがめていた。
「………」
凸凹道のガタガタという音がうるさい。
鬱陶しい音が車内に響く中、
ゲーチスは静かに目を開いた。
「「「!!!」」」
ゲーチスを除く三名は驚いた
ゲーチスが目を開くのと同時に、黒い忍のような服装に、白髪の人物がいつの間にかこの閉鎖された空間に現れていた。
「あぁ、アナタでしたか」
アクロマが特に興味もなさそうに呟く
一方アンジーとブラットはまだ驚いた表情で突然目の前に現れた謎の人物を凝視している
「彼もプラズマ団ですよ。Mr.ゲーチスの直属の部下のね」
そんな彼等にアクロマは髪の毛の青い部分を弄りながら教える。
「遅かったではなか。」
ゲーチスはその目の前に現れた人物を軽く睨んだ
「申し訳御座いません」
その人物は片膝をつき、頭を下げた
「まぁ、良い。早くしろ」
「御意」
その言葉と共に、
ゲーチスはその場から消えた。
「「!!」」
またまたアンジーとブラットは驚愕する
「そろそろ他の彼らも…」
アクロマが呟くと、
車内にまた、人影が現れた。