ポケモン 短編

□メイの暴走
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とある週末。

澄んだ空に浮かぶ星星を眺めながら、あたしは溜め息をついた。

ある人のことを考えてると、何度も溜め息が出る

元気そうなポニーテール…煌びやかな瞳…思わず抱きつきたくなるような腰のライン…

「う…へへぇ……先ぱぁい…」

「お前…キモいぞ」

気づくと、隣にいとこのキョウヘイが居た

キョウヘイを振り向き、間髪入れず蹴りをいれる

「いてぇ!」

キョウヘイはダイナミックに倒れ込み悲鳴を挙げた

そんなキョウヘイをシカトしてまたあたしはあの人のことを考える

「何でいっつもいっつもそうやって蹴ってくんだよ!?」

キョウヘイが何か言っているけど、気にしない

「シカトかよ!ったく…この冷酷女!一生彼氏できねーぞ……ぶっ」

また蹴った。

本当コイツは昔からうざったいしデリカシーがない

あんたこそ一生彼女出来ないよ!

「ねぇ、何なの?いきなり人の部屋に入ってきて。ノックもせずにさぁ…。殺すよ?」

あたしはいつでもキョウヘイを殺れるように拳を握りしめた

「はぁ…馬路で今のお前先輩方に見せてーわ…」

引いた表情をしながらキョウヘイが何かを呟いた

「何?何なのよ?」

あたしがジト目を向けると

「…メシだって!」

少しやけ気味にキョウヘイは言った



「あぁ、そう。わかった」

特に感情を込めずに返事をして、あたしはまた思い出す

この間なんか…

「…何してんだよ。行かねーのか?」

邪魔。
まだ居たんだ。

早く出てってくんないかなぁ?

「何考えてんだ?」

あたしは早くどっか行って欲しいと思ったけど、あろうことかまた話しかけてきた

「……………………………」

…いいわ。
消えてくんないのなら誰かに聞かせたかった爆発するようなあの人への想いに付き合わせてやる
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