ポケモン 短編
□ひとときの休息
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ーうわやべっ…遅くなった!
『キョウヘイ君。明日ちょっと時間あるかな?』
昨日、女友達であるルリから誘いを貰って舞い上がったキョウヘイは、それから会うまでの時間がかなり長く感じた
今日になり、何時間も早くいつもの待ち合わせ場所に来ていたキョウヘイは、中々過ぎていかない時間の暇つぶしにバトルサブウェイで大好きなバトルを楽しんでいたらいつの間にか時間が過ぎ、十分ほど遅れた今に至る
サブウェイからダッシュで出てダッシュで観覧車のある場所へと行く
見えた観覧車の前には案の定彼女が居て…
「おーい!ルリちゃん!」
走りながら自分を誘ってくれた彼女の名を呼ぶと、辺りをキョロキョロとしていた彼女はハッと振り返り、手を振ってくれた
「…はぁ…ごめんっ…かなりオーバーして…」
ルリの側まで来たキョウヘイは、少し息を切らしながらルリに謝る
「…もうっ…ずっと待っていたんだよ?」
すると、ずっと待ってくれていたであろう彼女はぷくぅっと可愛らしく頬を膨らませ言う
「うっ…ごめんな…」
うなだれるキョウヘイ。
「なんて嘘。わたしも今来たばかりだから気にしないで!」
クスッとルリは微笑み言ってくれたが、キョウヘイはルリの目の前に手のひらを突き出す
「気ィ遣わなくてもいいよ。ごめんな本当…お詫びに何か奢る」
苦笑を浮かべながらキョウヘイは言う。
自分からルリを誘う時も必ず先に待ち合わせ場所に来ているルリ。
そんな彼女が、今来たばかりのはずがない
今までの経験から察するに、彼女を間違いなく結構待たせていた
だがルリは首と手を振り
「い…いいよ奢りなんて!本当に大丈夫だったからっ」
「いや奢るよ!何にせよ遅れちゃってルリちゃん待たせたんだし、いつも仲良くしてもらってるお礼としてもさ…」
それにいつもポケモン交換と一緒にお土産くれるし…
キョウヘイが言うと、ルリは少しもじっとした
「でも…悪い…かな」
上目遣いで申し訳なさそうな表情をするけど、キョウヘイはノーと言わせないような表情をする
「強制だから(笑)」
「えーっ」