ポケモン 短編
□寒い日のネタ
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冬の夜。
外は物凄い猛吹雪で辺り一帯は停電を起こしているようだ…
ハルモニア家一同は暗い部屋の中、石油ストーブを囲って、皆クルマユになっていた。
「寒い…寒すぎます…。何故こんな日に停電なんか…」
元気なく、クルモニア(クルマユ+ハルモニア)の中で一番年長であるゲーチスがふるえながら呟いた
「こんな日だからだよ。吹雪で電線が壊れてしまったりして停電を起こしてしまったんじゃないかな」
一方、クルモニアで一番年少のNがいつもと変わらない様子で寒そうにふるえているゲーチスに寄り添いながら言う
「キミ達ももっと寄り添いたまえ」
そして、前方でクルマユになりながらもバラバラに座っているクルモニア年中のダークトリニティにも声をかける
「…そうです。ダークトリニティ。今すぐもう一つストーブを買ってきなさい」
Nが彼らの存在を指摘したことでゲーチスが思い出したように、ゲーチスの言うことは忠実になんでも従う僕のダークトリニティ達に、お使いを頼もうとした…ら
「何を言ってるんだ父さん…。こんなに寒い中外出させようとするなんて…。キミ達も座りたまえ」
ゲーチスに若干非難の表情を向け、
直ぐに従おうとしたトリニティ達を止めた。
「我々は大丈夫です」
と言ったトリニティはゲーチスの顔を伺っている
何よりゲーチスの命令が最優先なトリニティは今はNの言うことは聞けない
「ダメ。座りたまえ。…父さん座らせてくれ」
Nはゲーチスを揺らした
「…早く行きなさ「とーさんっ」
ゲーチスの言葉を遮り、Nはゲーチスをじっと見つめる
「ダークトリニティは普通の人間とは違いますから大丈夫です!」
Nは左右に首を振った
「だったらボクも普通のヒトじゃないよ?ダレかさんには『バケモノ』とさえ言われたし」
「うっ…」
ゲーチスが言葉に詰まり、沈む…と
そんな様子の主人を見かねたトリニティの一人が話しを続けようとしたNを見て、
「……N様。ご心配には及びません。我々にはN様が下さった温かいコートがありますので。では」
…と言い、さっさとトリニティ達は居なくなってしまった。