真実を映す鏡4
□空座町担当
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「立ち向かったというより、あのバカに助けられてばかりだの方が多いでしょう」
そんな車谷さんと石田君の話を聞きながら、私はほんの少しだけ嫉妬してしまう。
一護が羨ましい――。
そりゃあ死神代行歴は一護の方が長いし。一護は普通に学校に通っているし、人としても面白いから友好関係が広いのは仕方ない。
それでも今の状況は面白くない。
車谷さんと石田君は二人で私の知らない話をしている。
まるで私じゃなく一護がここにいるかのように。
私は大人げなくゴホン、と一つ咳払いをする。
「とにかく、これからよろしくお願いします。一緒に虚を倒していきましょう」
私は無理に笑顔をつくってガッツポーズを決める。
一護が羨ましいとか、言っている場合じゃない。
今はこれからのことを考えないと。
大事なのはこれからどうやって関係をつくっていくか、だものね。