真実を映す鏡3

□バレンタインデー
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白哉は私の部屋の机にポツンと置かれているクッキーを渋い顔をして見ている。

「あの。どうかした?」

白哉は渋い顔をしたまま、私に目を向ける。

「ちなみに今回は何を入れたんだ」

「え?」

「材料だ。前回はおかゆに変なものが入っていただろう」

その白哉の言葉にああ、と一人頷く。

藍染の裏切りが発覚した時だ。白哉におかゆを作ったのに、腹痛で倒れられたことがある。

つまり、白哉は変なものが入って腹痛を起こすのではないかと心配している、と。

「大丈夫!今回は小麦粉、バター、砂糖、豆乳、ココアです」

「そうか…」

「今回は材料少ないから大丈夫だよ。本当はもっとたくさん入れたかったのだけれど」

私だって馬鹿じゃない。前回の腹痛事件から材料は最小限にするということを学んだのだ!

「いや、そういう問題ではないのだが…。まあ、いい。頂こう」

白哉はクッキーを一つ摘まむ。

緊張の一瞬だ。

白哉は小さく口を開けてクッキーを口の中に運ぶ。
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