真実を映す鏡3

□必然
2ページ/5ページ

「君が死神代行になったのは朽木隊長と朽木ルキアが望んだからだ」

「はぁ?」

ずっと無視を決め込んでいたのに、思わず言葉が出てしまった。

声が出てしまったものは仕方がない。

私は一旦刀を下ろし、藍染を睨みつける。

「…どういうことですか」

「朽木隊長の奥方のような体が弱い存在を。しかし奥方とは違う性格、そして病が回復するような存在を」

「つまりは…私が白哉と出会ったのは偶然でなく、崩玉の意思であった、と」

私は眉をひそめながら思わず考え込んでしまう。

あの時、虚が突然襲い掛かってきたのも崩玉の意思だとでもいうのか。その時、白哉と出会ったのも。私が声をかけたのも。

頭が混乱しながらも私は藍染に問いかける。

「だったら、白哉と出会う人物は元々死神だったはずです。どうして人間である私が…」

「君は死神代行になった途端、病が回復したんじゃないのかい?」

「…」

その通りだった。だからこそ分からない。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ