真実を映す鏡3
□必然
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「君が死神代行になったのは朽木隊長と朽木ルキアが望んだからだ」
「はぁ?」
ずっと無視を決め込んでいたのに、思わず言葉が出てしまった。
声が出てしまったものは仕方がない。
私は一旦刀を下ろし、藍染を睨みつける。
「…どういうことですか」
「朽木隊長の奥方のような体が弱い存在を。しかし奥方とは違う性格、そして病が回復するような存在を」
「つまりは…私が白哉と出会ったのは偶然でなく、崩玉の意思であった、と」
私は眉をひそめながら思わず考え込んでしまう。
あの時、虚が突然襲い掛かってきたのも崩玉の意思だとでもいうのか。その時、白哉と出会ったのも。私が声をかけたのも。
頭が混乱しながらも私は藍染に問いかける。
「だったら、白哉と出会う人物は元々死神だったはずです。どうして人間である私が…」
「君は死神代行になった途端、病が回復したんじゃないのかい?」
「…」
その通りだった。だからこそ分からない。