真実を映す鏡3
□必然
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藍染は心の中を見通すように話を続ける。
「尸魂界にそれに見合った人物がいなかったのもあるが…。死神代行になることで病が回復したとなると、朽木隊長自身の力で助けることの出来る人物が君だったということ」
白哉のことだ。緋真さんが亡くなったのも自分の力不足だと感じていてもあり得なくはない。
だから自分で助けられることの出来る人物も同時に欲していた。
「もう気付いているんだろう」
藍染が一層口元を緩ませる。
「君は死神代行にならなかったら亡くなっていたという人物だろいうことを。そして君は―」
「うるさい!」
私は刀を振り上げる。
刃は太くなっている。
「月牙天衝!」
ドドドドとけたたましい音とともに、斬撃が藍染に向かっていく。
だが、やはり藍染はそこにはいない。いつの間にかまた後ろをとられている。
私はまた後ろを振り返る。
藍染は攻撃する気配はない。
先ほどの藍染の言葉を思い出す。