真実を映す鏡3
□必然
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その瞬間、空がギギギと不吉な音を立てて割れ始める。
これは―。
黒膣だ。
ここで新たな敵か!?
空が割れていく。
そして中から現れたのは…。
黒い装束を着た…
「白哉…」
「紫乃、すまない。遅くなった」
中から現れたのは白哉だ。
先ほどの会話が一瞬頭にチラつく。けれどそれはほんの一瞬のことで、すぐに喜びが沸き上がる。
あのヤミーという敵を倒し、来てくれた。空座町を護るために。
そして私を心配して…。
確かに白哉は緋真さんのような、そして緋真さんとは違う存在を求めていたのかもしれない。私と会ったのも仕組まれていたことかもしれない。
けれど。
白哉やルキアちゃんと仲良くなったこと、他の死神達と会ったこと。何もかもがそうだったとは思いたくない。
私は…。
私の心は私だけのものなのだから。
私は白哉へ向かって瞬歩する。
早く、早く、早く。
白哉に触れたい。声を聞きたい。