真実を映す鏡4
□元気を出して
2ページ/5ページ
浦原さんは「そうですか」と答える。
そしてぞうきんを持っている私の手をとる。
「浦原さん?」
「あんまり根をつめるのも体に毒ですよ。息抜きしましょう」
「え?でもお店は…」
「大丈夫っス。あんまりお客サン来ませんし」
それはいかがなものか…。と思うものの、まぁいいかと気楽な気分になってくる。
「それで何するんですか?」
「そうですね〜。久々に修行なんてどうでしょう」
「修行!?」
ってそれって息抜きじゃないような。
それに浦原さんと修行したのって、私がまだ白哉から死神の力をもらう前だし。
ただの人間だったときだ。
つまりは…。
思わず冷や汗をかいてしまう。
あの時の辛い修行よりもさらに過酷なのでは…?
「あ、あのー」
私はゴクリと唾を飲みこんで口を開く。
「も、もう一人呼んできてもいいですか?」
「へ?」
気付けばそんなことを口走っていた。
だって。一人で浦原さんの修行とか恐いもん。
白哉の修行もかなり厳しいけれど…。