真実を映す鏡3

□必然
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景色は何も変わっていない。けれどどこか違和感を感じる。

――これが藍染の能力

私はグッと鏡映を構える。

完全催眠か。見た目は分からない。けれどこの僅かな違和感を、藍染の霊圧を模倣すれば……。出来なくはない。

模倣しろ、鏡に映せ。
そして突破しろ。
それが私の存在理由なのだから……。

私はスッと息を吸う。と、藍染がいつのまにか後ろに立っていた。

今、どうやって移動を…。

そう考える暇もなく、私は刀を真後ろへ振る。

「一つ、崩玉について教えよう」

「興味ありません」

私はバッサリと藍染に吐き捨てて、模倣した平子さんの刀で右肩を狙う。しかし藍染は左から刀を振るい、私の刀を易々と受け止めた。

「崩玉の真の能力は自らの周囲に在るものの心を取り込み具現化する能力だ」

興味がない、と言っているにも関わらず藍染は薄く笑いながら言葉を続ける。

「私は何故君が死神代行になったのか、理解が出来なかった。だが、崩玉の能力に気付いてやっと君について理解が出来た」

「……」
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