真実を映す鏡3
□違和感
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「白哉!」と大きく発する。
私はギュッと白哉に抱き着く。
いつもの白哉の匂い、感触。―安心する。
「……無事か」
「うん。この通り」
私は白哉から一旦離れて、腕を広げてみせる。
白哉はそんな私の姿を見てホッと息を吐いたかと思うと、霊圧をグッと上げる。もちろん藍染を睨みつけながら。
そして刀を抜き、一瞬で藍染と刃を交える。
「久々に会ったのに挨拶もないのかい」
「兄にかける言葉などない」
白哉と藍染が戦い始めたのを私もハッとして、瞬歩で藍染に詰め寄る。
「映せ『鏡映』」
刀は一瞬にして白に変わる。雪のように。
「舞え『袖白雪』 初の舞・月白」
刀を振るう。
白哉はスッと私の後ろへと下がる。
藍染の居る場所を一瞬で氷つかせるが、藍染はそこにはいない。
どこに…、と思った瞬間、藍染は白哉の後ろから斬りかかっている。
白哉もさすがは隊長、藍染の動きを見て即座に対応していく。
―でも、何だろう。この違和感。