主人と僕の旅路 4

□狐の本性
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―邪見視点―

御母堂様が首から下げている冥道石から殺生丸さまの様子が見える。
そして、七尾が生えた鈴の姿も。

「これは一体何が!?」

「おそらく冥界に踏み込んだことで自分の身を護ろうと狐の血を活性化させたからであろう」

その言葉に邪見はハッとする。

そういえば鈴が倒れた時も殺生丸さまの御父上のお墓、つまり冥界があった場所だったはず…。

邪見は冷や汗をかきながら御母堂様に問いかける。

「あのーこれから鈴はどうなるので」

「小娘のことなぞ知らん」

「え!?」

邪見は冥道石へ目を向ける。

するとちょうど殺生丸さまが鈴に攻撃をしかけたところだった。

鈴は赤い唇をゆがませながら殺生丸さまの毒華爪をかわす。

「!」

まさか殺生丸さまが鈴に攻撃を仕掛けにいくとは…。

多少なりとも鈴を大切にしていると思っていたのに。

殺生丸さまは続けて二撃、三撃と続けざまに鈴に向かっていく。
すると鈴はさすがにバランスを崩し、頬に一筋の赤い線が入った。
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