主人と僕の旅路

□血の匂い
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―殺生丸視点―

「やめて犬夜叉」

「さがってろかごめ」

犬夜叉はかごめを背にかばう。

「おめえ勝てると思ってんのか?」という刀々斎の言葉に「けっ、待ってくれと言っても、聞く相手じゃねぇだろ」と犬夜叉は返す。

ふっ…

「そういうことだ。かかってこい、犬夜叉。来ないならこちらからゆくぞ」

殺生丸が刀を構えると、犬夜叉も刀を構えた。

殺生丸が刀を一振りすると、斬られてもいないのに犬夜叉の体に傷ができる。

「やっぱり受けるのがやっとだわ」

「しかも剣圧に負けとる」とかごめと四宝が騒ぎ立てる。

「ち…ちくしょう…」

「…」

やはり…ただの半妖の血の匂いしかしない…

だがあの時―悟心鬼と闘いながら、犬夜叉の血の匂いは、確かに変わった。

それがどういうことなのか…この目で見極めてくれる。
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