主人と僕の旅路
□恐れ
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「ルンルンルン♪」
畑からじゃがいもを掘り出す。
最近はこういうことに慣れてきてしまった。
だって誰も食料くれないし…。スーパーとか見ないし…。
「ルンルンルン…」
「鈴、さっきからうるさいぞ」と邪見。
「ごめんごめん、つい嬉しくて」
もちろん、盗みのことではない。
殺生丸さまがシロツメクサのネックレスをもらってくれたことが、嬉しくて嬉しくてしょうがない!!
「まったく、浮かれおって。うるさくて敵わん」
私はじゃがいもを邪見に預ける。
「なんじゃ?」
「重くて運べないから持ってて」
「はぁ!?何を言うとるんじゃ!わざわざ見張りまでしとるわしの気遣いはなしか!!」
「だって邪見も食べるでしょ?」
邪見は殺生丸さまと違って、いつも私と食事をしている。
殺生丸さまはいつも見てるだけなんだよね…。食べる気配ないし。ちゃんと食べてるのかな?
そんなことを悶々と考えていた時だった。後ろから見知った妖気がする!!