主人と僕の旅路
□しみついた血
1ページ/4ページ
―殺生丸視点―
犬夜叉よ…半妖は半妖らしく…
「地を這え!」
殺生丸が闘鬼神を犬夜叉に向けた瞬間、剣圧で犬夜叉の体は切り刻まれふっとばされる。
「もうやめてーっ!」とかごめが、倒れた犬夜叉をかばう。
「やっと動かなくなったか…」
「来ないでバカ」
…。
「やめさせたかったら、鉄砕牙で変化をとくことだな。息を吹き返したら、またむかってくる」
「え…?」
かごめと弥勒や珊瑚はポカンとしている。
だがやがて、弥勒と珊瑚はかごめをかばうようにして殺生丸の前に出てきた。
「さっきも犬夜叉を両断しようと思えばできたはずなのに、剣圧で吹きとばすにとどめた。なぜ手加減した?あなたは犬夜叉を憎んでいたはず。いきなり兄弟の情に目覚めたとも思えんが…」
ふっ。兄弟の情…か。
「いずれは殺す…だが今は…自分が何者なのかもわからぬやつなど、殺す価値もない」