主人と僕の旅路

□しみついた血
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―殺生丸視点―


犬夜叉よ…半妖は半妖らしく…

「地を這え!」

殺生丸が闘鬼神を犬夜叉に向けた瞬間、剣圧で犬夜叉の体は切り刻まれふっとばされる。

「もうやめてーっ!」とかごめが、倒れた犬夜叉をかばう。

「やっと動かなくなったか…」

「来ないでバカ」

…。

「やめさせたかったら、鉄砕牙で変化をとくことだな。息を吹き返したら、またむかってくる」

「え…?」

かごめと弥勒や珊瑚はポカンとしている。

だがやがて、弥勒と珊瑚はかごめをかばうようにして殺生丸の前に出てきた。

「さっきも犬夜叉を両断しようと思えばできたはずなのに、剣圧で吹きとばすにとどめた。なぜ手加減した?あなたは犬夜叉を憎んでいたはず。いきなり兄弟の情に目覚めたとも思えんが…」

ふっ。兄弟の情…か。

「いずれは殺す…だが今は…自分が何者なのかもわからぬやつなど、殺す価値もない」
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