主人と僕の旅路

□雨の日の一日
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私が小さく呟いた瞬間、殺生丸さまは私の手をとる。
そして自分の方に引いた。
自然と肩がぶつかる姿勢になる。

「わわ!!せ、殺生丸さま?」

殺生丸さまは毛皮を私の肩にかける。

「え?え?」

「これで多少は暖かいはずだ」

あたた、かい?

殺生丸さまの肩と密着しているところも、毛皮をかけられた肩も、そして繋がれた手も、暖かい。

「殺生丸さま…」

「…」

「本当にありがとうございます」

その時、ちょっとだけ、ちょっとだけ。
殺生丸さまの手が私の手をきつく握ったような気がした。

―邪見視点―

わし、どうするばいいんじゃ。
この空気、嫌だぁー!
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