主人と僕の旅路
□さらわれた陰陽師
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今日も畑を漁っている。
だって、スーパーないし…。食べ物もないし、盗むしかないんだよね。
「邪見、ちゃんと見張っててね」
―自分の食い物は自分でとってこい―
と殺生丸さまに言われたのは、数分前。
殺生丸さまって、極力自分の力でなんとかなることはやらせようとするんだよね…。
まぁ、それが優しさなのだけど。
「邪見も食べるよねー。二、三個持ってこうかな」
「はぁ〜」と邪見がため息をついた時だった。
ゴッと強風が吹いて…、現れたのは…
「か、神楽!!」
「ふん…。不用心だな、殺生丸のやつ。連れから目を放すとは」
「な、何か用!?」と私が尋ねようとした瞬間、神楽が近づいてきたと思うと私の視界は真っ暗になった。