主人と僕の旅路 3

□血の河
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ゴロロロと空から不気味な音がする。空を見ると大きな鳥が羽ばたいているのが見える。

「殺生丸さま、あれは…」

「…」

「奈落の妖怪どもでしょうか」

殺生丸さまは無言で空を眺める。

なんだろう。白童子とかいう赤ん坊のこともあるし。何かが起こる気がする…。何かが。



−−−−−−−−−−−−−−



殺生丸さまの後を阿吽を引いて着いて行く。

すると…

「殺生丸さま、あれは…」

目の前に大きな鳥が倒れている。しかも、首がない。

あのカワウソのときと同じ、だよね。

でも、この妖怪、何かが変。何だろう…。

私は目をスッと閉じて考える。

何だろう、違和感?妖怪が倒れているところを何度か見ているけれど…。何かが違う。何か…。

「あっ!!!」

「なんじゃ」

「えっと」

私の大声に反応して、邪見と少し遅れて殺生丸さまが振り返る。

「この妖怪違和感があるなと思って考えていたんですけど。血の跡がほとんどないんです」

「た、確かに!」と邪見が騒ぐ。

その時、

―っ!!!―

この妖気、もしかして!!!

「間に合わなかったようだね、殺生丸」

神楽が殺生丸さまの後ろに降り立つ。

やっぱり…。
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