主人と僕の旅路 3

□最後のかけら
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殺生丸さまの後をついて門の中に入る。

ふと気がつくと阿吽が側にきている。

「あれ?阿吽?」

「実はの、殺生丸さまに頼まれて阿吽を呼んでたんじゃ」と邪見が質問に答える。

え?殺生丸さまに頼まれて…。どうして?

けれどその疑問はすぐに解決した。

「道が、途切れてる?」

門からずっと続いていた一本道が崖になってゴロゴロと石が真下に転がっていく。

この先は進めない…。

「あっ!」

そうか、だから阿吽を用意してくれてたんだ。

私は阿吽の首をポンポンと撫で、背に乗せてもらう。

殺生丸さまが一瞬こちらを振り返る。

「…行くぞ」

「あ、はい」

殺生丸さまは地面を軽く蹴るとふわりと空を飛ぶ。

私は邪見を抱えて阿吽に合図を出す。

そっか。殺生丸さま、私じゃあの世、つまり冥界は通れないから。

こんな時なのに口元に笑みを浮かべながら私は殺生丸さまの後をついていった。
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