主人と僕の旅路 3

□試される資格
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ゴオオオ…と不気味な風が吹き渡る。

殺生丸さまは再び刀を構えると、奈落に向かって振り下ろす。

ドン、とけたたましい音がして奈落の結界が揺れるものの、奈落の本体は斬ることができない。

私は一度殺生丸さまから目を離し、犬夜叉さんへと視線を移す。

犬夜叉さんとかごめちゃんは膝をついて、髑髏の妖怪の話に耳を傾けている。

「このままではまもなく…かけらは汚れた四魂の玉に吸収される…」

「けっ、そんなこと…言われなくたってわかってる」

「そうなる前に…わしを斬れ」

!?

さらに髑髏の妖怪は言葉を続ける。

「奈落なる者の結界を斬るために…このわしを斬るのだ」

「宝仙鬼どの、それは…」といつの間にかかごめちゃんの肩に乗っているノミのおじいちゃん妖怪。

「それは…犬夜叉さまの鉄砕牙に妖力をくださるということか」

そういえば…犬夜叉さんの刀がどういうものか見たことなかった。

けれど…

今の言葉から察するに鉄砕牙は斬った妖怪の妖力を身に着けることが出来る、ってことだよね。

もしそんなことをしたら…

「斬られたら…おまえはどうなるんでい」

私の思考を読み取るかのように犬夜叉さんが言葉を続ける。

「生意気に人の心配をしている場合か」
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